研究課題/領域番号 |
19K10531
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研究機関 | 浜松医科大学 |
研究代表者 |
井上 真智子 浜松医科大学, 医学部, 特任教授 (80609090)
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研究分担者 |
金子 惇 浜松医科大学, 医学部, 特任助教 (80825076)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | アドバンス・ケア・プランニング / 地域包括ケアシステム / 多職種連携 |
研究実績の概要 |
人生の最終段階における医療・ケアについて、患者本人・家族、医療・介護従事者が事前に話し合うプロセス「アドバンス・ケア・プランニング(ACP)」に関して、地域の医療・介護の現場でどのような課題があるか、文献レビューおよび関連職種からの情報収集によって整理した。自治体の在宅医療・介護連携推進事業においては、ACP(愛称「人生会議」)に関する住民啓発活動や専門職向け研修会が多数開かれている。次第に、その言葉は知られつつあるものの、ACPには1)話を切り出す(あるいは、きっかけを見つける)、2)価値観を引き出す・価値観につながる情報を得る、3)将来の意思決定に関連しそうな価値観についての会話について記録する、4)職種間や異なる施設間で情報共有する、5)意思決定にそれらの情報を活用する、のフェーズがあり、各職種の役割やスキルについての認識には差が大きいと考えられた。特に、かかりつけ医への通院時期から、急性期~回復期入院後の退院時期、在宅医療への移行、高齢者施設への入所時、終末期における急変時の救急対応等の場において、それぞれの移行期の情報伝達が機能せず、いずれかの場面でACPがなされていたとしても、後に主として関わる専門職が変わった場合に適切な情報共有がなされていないことが課題である可能性が浮き彫りになった。これらをふまえ、医療・介護専門多職種へ調査を検討した。さらに、ACPにもとづく意思決定支援のための教育プログラム開発に向けて、パイロットプログラムの実施を検討した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
予定していた研修会のパイロット実施が、新型コロナウィルス感染症の流行により中止となったため。
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今後の研究の推進方策 |
新型コロナウィルス感染症の流行により一時的に休止していたプログラム開発を再開する。長期的に対面教育・研修が困難と想定される場合は、オンライン研修プログラムの開発に切り替える。
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次年度使用額が生じた理由 |
予定していた研修のパイロット実施が、新型コロナウィルス感染症の影響で開催できなかったため。感染に配慮した上で、次年度に実施する予定である。
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