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2019 年度 実施状況報告書

てんかん児の服薬アドヒアランス支援ツールの開発

研究課題

研究課題/領域番号 19K10568
研究機関健康科学大学

研究代表者

山田 真衣  健康科学大学, 看護学部, 准教授 (20588470)

研究分担者 住吉 智子  新潟大学, 医歯学系, 教授 (50293238)
坪川 麻樹子  新潟医療福祉大学, 看護学部, 講師 (10567431)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2023-03-31
キーワード子育て世代 / 服薬アドヒアランス / 服薬支援
研究実績の概要

2019年度の研究では、日本国内のてんかんをもつ人々の服薬アドヒアランスに関する文献検討と、子育て経験のある30~40歳代の服薬に対する意識調査を実施した。文献検討では、国内のてんかんをもつ人々に対する研究の動向が明らかとなった。また子育て経験のある30~40歳代の服薬に対する意識調査では、子育て世代の服薬アドヒアランスを明らかにすることができた。
日本国内のてんかんをもつ人々の服薬アドヒアランスに関する文献検討では、患者が直接研究協力者となるケースが少ないことが明らかになった。また、患者家族が研究対象の場合は、患者が未成年であった。カルテ等の記録から問題を見出すことも大切であるが、患者が主体的に治療に参加する動機など直接的なデータを得て分析することも必要であると考える。
子育て経験のある30~40歳代の服薬に対する意識調査のデータ収集の方法は、Web上アンケート調査を用いた量的横断研究とした。調査内容は、服薬アドヒアランス尺度、年代や性別、家族構成、家庭での薬剤管理、定期的な服薬についてであった。
アンケート調査の結果、本研究の服薬アドヒアランスの総合得点は、先行して実施されている疾患をもつ対象者より低値であったことから、遵守しようとする態度や認識が低いことが推測された。特に、定期的な服薬の有無では有意差が見られたことから、子育て経験のある30~40歳代の服薬の傾向として、定期的な服薬が服薬アドヒアランスに関係していることが示唆された。
今回の調査結果は、保護者自身の服薬の認識や行動が解明でき、今後の服薬アドヒアランス支援ツールの新プロトタイプの作成、検討の礎になると考える。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本研究課題の進捗状況は、おおむね順調に進展していると考えている。
当初計画案では、「就学前の子どもの保護者」を対象に量的横断調査を実施する予定であった。しかし、対象者の子どもの年齢を未就学児に限定することは、服薬支援者の薬剤に対する認識や期待、不安に偏りが生じると考え、子育て経験のある保護者へ変更した。
研究対象者の変更を行ったが、当初計画案通り、服薬アドヒアランスの評価ができており、今後の研究の基礎資料として有効であると思われることから、おおむね順調に研究が遂行されていると考えている。

今後の研究の推進方策

今後の推進方策としては、てんかん児の保護者の子どもへの服薬指導に関する与薬の傾向と特徴および実際を明らかにしていくために、半構成面接法を実施予定であった。しかし、COVID-19の感染拡大を鑑みて、保護者へのインタビューは次年度以降に行う。
当該年度では、てんかん児の保護者の与薬の傾向と特徴を明らかにすることの目的は変更せずに実施する。方法については、小児看護領域の看護師から、内服の遵守が良くない保護者へのかかわり方や指導方法について問う。それにより、看護師の視点からの服薬支援に関連した考察が得られると考える。
当初予期していないことはあるが、方策を練りながら、当該年度の研究成果とこれから行う研究の成果を基に、新プロトタイプの作成、検討をしていく。

次年度使用額が生じた理由

次年度の研究が円滑に進むよう当該年度で購入を予定していたが,選定や見積もりなどの準備はできたが、備品を購入することができなかった.また,調査対象者を変更したことで,フィールド調査の回数が減ったこと,COVID-19により学会がオンライン出席となり,旅費等の使用額が予定使用額を下回った.
次年度に,当該年度購入予定であった必要備品の購入を行う.購入準備は進んでいるため,予定通り研究は実施できる.また,COVID-19により実施できなかったフィールド調査や学会参加は,インターネットを駆使して継続していく.学会は,WEB開催が計画されているため,計画通りに参加予定としたい.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2019

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] てんかんをもつ人々の服薬アドヒアランスに関する文献検討2019

    • 著者名/発表者名
      山田真衣
    • 学会等名
      第39回 日本看護科学学会学術集会

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公開日: 2021-01-27  

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