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2019 年度 実施状況報告書

ヒトパラインフルエンザウイルス3型の診断補助薬開発と予防・治療に向けた基礎研究

研究課題

研究課題/領域番号 19K10593
研究機関地方独立行政法人 大阪健康安全基盤研究所

研究代表者

改田 厚  地方独立行政法人 大阪健康安全基盤研究所, 微生物部, 主幹研究員 (50372131)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワードヒトパラインフルエンザウイルス3型 / 呼吸器感染症 / イムノクロマト
研究実績の概要

ヒトパラインフルエンザウイルス3型 (HPIV-3)は、毎年、春に流行する呼吸器感染症の病原体である。現在、医療機関で使用可能な診断補助薬がないため、医療機関において HPIV-3 感染症の確定診断と実態把握が困難である。本研究では、イムノクロマト法を用いた HPIV-3 検出系構築を目的としている。本年度は、検出系に使用する抗体作製に必要となるウイルス抗原の調製に取り組んだ。まず、所内で保存している2011年から2017年の期間の乳幼児呼吸器感染症検体から HPIV-3 陽性となった臨床検体について、リアルタイムPCRの結果から臨床検体中のウイルスコピー数が多いと推測される50検体を抽出し、HN遺伝子領域の全長塩基配列解読をおこなった(1,719塩基)。系統樹解析の結果、複数の遺伝系統が認められたが、いずれも複数年から検出された HPIV-3 株から構成されていた。以上の結果、2011年から2017年の期間については、特定の遺伝系統の HPIV-3 株が単独で流行している可能性は低いことが示唆された。抗体作製のための抗原には、ウイルス全粒子を使用する。また、作製した抗体の反応性の検証にも使用するため、複数の遺伝系統の HPIV-3 株の分離を試みた。具体的には、樹立したTransmembrane protease, serine 2 恒常発現 VeroE6 細胞を用いて、ウイルス分離を進め、複数の遺伝系統の HPIV-3 株を得た。また、大量調製も完了し、抗原の準備を終えた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

新型コロナウイルス検査対応が生じたため。

今後の研究の推進方策

抗原調製が完了していることから、次の段階の動物への免疫については、専門業者に委託するなどして研究の推進を予定している。

次年度使用額が生じた理由

新型コロナウイルス検査対応により、当初予定していた動物への免疫スケジュールが遅延したため。免疫専門業者の活用を通して研究の推進を図る。

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公開日: 2021-01-27  

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