長さの異なるKLKs・SPINK5のプロモーターおよびGATA3のプロモーターをPCR増幅し、ルシフェレースレポーターシステムに組み込んだクローンを作成した。最長 2000baseから最短100baseまで、各10クローンを得ている。GATA3のプロモーターは2箇所想定されているので2種をL、Sと命名した。また、活性部位をTFSERCH検索し、活性部位と想定された範囲を欠くクローンを2000baseクローンにあわせて作成した。各プロモーターにより想定される活性部位が異なり、例えばKLK11は GATA1、GATA2、GATA3のいずれもが検索されるが複数箇所あり残念ながら欠落させられなかった。SP1などの主要転写因子は複数箇所存在することが多く、欠落させられないのが残念であった。HSF-2のような1箇所しかない場合やMZF-1の様に近接する2箇所の時はまとめて欠落させた。検索結果の分析に相当の時間を要した。欠落クローンは多岐にわたり、個数も異なる。これらのクローンを皮膚培養細胞NKT1と対照用に骨芽細胞MCH3T3-E1に導入し、発現量の変化の測定を開始した。多くのクローンの作成に時間がかかり、ルシフェレース活性を測定できだしたところで、有効な長さや活性部位の特定には至っていない。また、GATA3を発現させる真核細胞発現ベクターpcDNA3に組み込み、上記2種の細胞に導入した。観察を1週以上行ったが、形態的変化は認められなかった。対象としている酵素群値にも値の変化は認められなかった。 2020年度4月は数年前に罹患した脳梗塞の後遺症と思われる特に右手右脚に震えが生じ、pipetの詳細な操作や、パーソナルコンピューターの操作に不具を生じ休職していたが、回復が思わしくなく、4月末をもって退職した。
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