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2019 年度 実施状況報告書

胸部レントゲン撮影と小児炎症性腸疾患の関連解明のための分子疫学研究

研究課題

研究課題/領域番号 19K10605
研究機関獨協医科大学

研究代表者

内山 浩志  獨協医科大学, 医学部, 助教 (00711318)

研究分担者 小橋 元  獨協医科大学, 医学部, 教授 (60270782)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワード小児炎症性腸疾患 / 遺伝―環境交互作用 / 一塩基多型 / 医療被ばく
研究実績の概要

本研究は、小児炎症性腸疾患(IBD)において、放射線によるシグナル伝達の変化に関連する遺伝子の一塩基多型(SNPs)の解析を行い、胸部レントゲン撮影経験との交互作用解析を行うことにより、推定されるメカニズムを明らかにしようとしたものであり、最初にSNPsタイピングの準備を行ってきた。しかしながら、同時に進めていた別の研究において、本研究の自記式調査票の記入内容と、解析用電子データの内容とに不整合があり、詳細に調査(検証)を行った結果、複数個所の入力ミスがあることを確認した。入力ミスのうち、小児クローン病の症例の方について、2箇所で小児潰瘍性大腸炎と誤入力されているなど、看過できない重大な問題が明らかとなった。そのため、2019年5月14日に共同研究者に対してその詳細を報告するとともに、当時 Scientific Reports 誌に投稿し Major revision となっていた論文の投稿取り下げの同意取得を行った。また、本研究は日本小児IBD研究会の多施設共同研究であったことから、並行して日本小児IBD研究会の学術委員会に詳細を報告し、本研究継続の可否の判断を仰ぐこととなった。この時点で本研究は一時中断せざるを得なくなった。その後、2019年5月21日に、研究継続に問題ないとのご判断を頂き、これまで小児IBD研究について学会等で発表してきた研究結果の検証を始めた。検証の結果、オッズ比など数値の細かな点について訂正は必要ではあるものの、これまでの発表内容について積極的に訂正を行わなければならない間違いはなかったことが明らかとなった。このため、2020年2月2日に日本小児IBD研究会 第13回学術委員会で再解析結果についての報告を行い、正式に小児IBD研究の継続が承認された。
現在は小児クローン病と受動喫煙の論文発表やSNPsタイピングの準備を再開、進行中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

統計解析用データセット(電子データ)に看過できない問題があり、共著者や日本小児IBD研究会への報告やデータセットの作り直し・検証、投稿中の論文取り下げ手続、これまで発表した研究結果の検証などの対応を行う間、本研究を中断しなければならなかったため。

今後の研究の推進方策

昨年度は統計解析用データセットの問題対応に追われていたため、当初の計画よりおよそ一年遅れとなっている。カルテ情報調査については中断したままであるが、先ずは放射線によるシグナル伝達の変化に関連する遺伝子の一塩基多型解析を推進する。
また、当初計画していた新規リクルートによる研究規模拡大については、昨今の新型コロナウイルス感染症による影響を考慮し、新型コロナウイルスが終息するまで延期する。

次年度使用額が生じた理由

統計解析用データセット(電子データ)に看過できない問題があり、共著者や日本小児IBD研究会への報告やデータセットの作り直し・検証、投稿中の論文取り下げ手続、これまで発表した研究結果の検証などの対応を行う間、本研究を中断しなければならなかったため。
今後、当初の予定通り、放射線によるシグナル伝達の変化に関連する遺伝子の一塩基多型解析を推進するために使用する。

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公開日: 2021-01-27  

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