研究課題/領域番号 |
19K10606
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58020:衛生学および公衆衛生学分野関連:実験系を含む
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研究機関 | 杏林大学 |
研究代表者 |
苣田 慎一 杏林大学, 医学部, 学内講師 (90639791)
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研究分担者 |
吉田 正雄 杏林大学, 医学部, 准教授 (10296543)
苅田 香苗 杏林大学, 医学部, 教授 (40224711)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | マイクロプラスチック / 生体影響 / メダカ |
研究成果の概要 |
マイクロプラスチック(MP)は、プラスチックごみが断片化された5 mm以下の粒子や、洗顔料や化粧品の原料として生産された200 um以下の粒子を指す。現在のところ、MPの曝露量と生体影響の関係はどの生物においても明らかにされていない。本研究では、メダカにおいてMPの0.25 mg-MP/g-体重以上の経口曝露は、成長抑制、生殖能力の低下、網膜と糸球体での病変形成を起こすことを明らかにした。経口曝露されたMPが病変組織に直接作用した所見を認めなかったため、生体影響の原因となる因子は明らかでない。従って、今後はMPに含まれるポリエチレン以外の成分も含めて詳細な検討が必要である。
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自由記述の分野 |
公衆衛生学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
水環境中のMPは大小の水棲生物の口やエラから容易に取り込まれるため、水棲生物そのものへの影響や、その後の生物濃縮による人体への影響が懸念されていた。しかしながら、生体影響とMPの経口曝露量の関連は明らかでなかった。本研究では、メダカを用いてその関連を示すとともに、毒性を示さない経口曝露量を示した。この研究成果は、MPの生体毒性を評価するための基礎的な成果として学術的意義をもつ。また、ヒトの健康におけるMPの許容濃度の設定において基礎的な成果であり、社会的意義をもつ。
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