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2020 年度 実施状況報告書

飲食物の微生物汚染と胆嚢がん発症の関係及び本症早期診断のための血液検査体系の確立

研究課題

研究課題/領域番号 19K10607
研究機関新潟大学

研究代表者

生駒 俊和  新潟大学, 医歯学総合研究科, 客員研究員 (60612744)

研究分担者 土屋 康雄  新潟大学, 医歯学総合研究科, 客員研究員 (60334679)
浅井 孝夫  新潟医療福祉大学, 医療技術学部, 講師 (60612736)
中村 和利  新潟大学, 医歯学系, 教授 (70207869)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワード胆嚢がん / インド / 胆道系検査項目 / 腫瘍マーカー / アフラトキシンB1
研究実績の概要

2020年度の計画は、バナラス・ヒンドゥー大学(BHU)、医学部、外科学教室教授のProf. Puneetから胆嚢がん患者100名、胆石症患者100名、及び健常者100名から採取した血清試料を受け取り、胆道系の検査項目として総ビリルビン、直接ビリルビン、アルカリフォスファターゼ、γGT、AST、ALT、及び腫瘍マーカー項目としてCEA、CA19-9、Span-1、DUPAN-2、CRP、アルブミンを測定する予定であった。
しかし、2020年2月頃からインドでも新型コロナウィルス感染が蔓延し、3月25日から全土でロックダウン政策がとられた。このため、病院は通常業務ができず、救急患者と新型コロナウィルス感染者に限定されたため、胆嚢がん患者や胆石症患者は病院を訪問することができない状態が続いた。このため、患者や健常者から血液試料を採取することは困難であった。その後、ロックダウンは段階的に解除され、2021年2月から病院の通常業務は再開されたが、2021年度がスタートした頃から感染力が強いインド型変異株が蔓延し、再度、外出禁止措置が取られることとなった。このため胆嚢がん患者や胆石症患者が再び病院を訪問することが困難な状態となったため、これまでに胆嚢がん患者、胆石症患者、及び健常者から各20例の試料を採取したのみである。
Prof. Puneet には、可能な限り2021年12月末までに目標とする各100名の対象者から血液試料を採取していただくようお願いしている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

2019年度から2020年度に予定していた胆嚢がん患者、胆石症患者、及び健常者からの血液採取が新型コロナウィルス感染の蔓延により病院業務が限定され、胆嚢がん患者や胆石症患を診断する機会が減ったため、これらの患者及び健常者から血液を採取することが困難であった。さらに、2021年度に入り、感染力が強いインド型変異ウィルスが蔓延し、新規患者数及び死亡者数が急激に増えてきている。このため、今後、新型コロナウィルス感染がワクチン接種などの対策により感染が収束されない限り、目標としていた胆嚢がん患者、胆石症患者、健常者各100名からの血液採取は困難な状態となっている。

今後の研究の推進方策

2021年度の計画は、血清アフラトキシンB1濃度測定、得られたデータの統計解析、研究成果の還元を予定していた。
2020年度末までに予定していた血液試料の採取が新型コロナウィルス感染蔓延により遅れているが、試料が入手出来れば今年度内に血液検査やアフラトキシンB1濃度の測定は可能である。このため、2021年度は血液試料の採取を最優先として取り組むこととした。インド北部において血液採取に協力してくれる施設を増やし、目標とする試料数を確保する予定である。具体的には、2016年度より胆嚢がんに関する研究を共同で実施してきたサンジャイ・ガンジー医科学大学院のDr. ShuklaとDr. Behari に2021年12月末までに胆嚢がん患者、胆石症患者、及び健常者から各50例の血液を採取することを依頼している。Prof. Puneetが採取する試料と合わせて各100例の血液採取を目指している。
試料が入手され次第、血液検査、血清アフラトキシンB1濃度の測定を実施する。測定後の全てのデータを専用コンピュータに入力し、統計解析ソフトSTATA (ライトストーン社)で解析する。胆嚢がん患者、胆石症患者、健常者の3群間の値の比較や、各検査、及び組み合わせ検査で胆嚢がんの有無をどの程度的確に判別できるかを明らかにする。さらに、本研究で得られた成果を還元するため、論文執筆し英文医学雑誌に投稿する予定である。

次年度使用額が生じた理由

予定していた、胆嚢がん患者100名、胆石症患者100名、健常者100名からの血液採取が遅れており、現在までに各20例から採取したのみである。このため、2020年度に予定していた血液検査が実施できず、その額が未使用として残り次年度の使用となった。
2021年12月末までに各100例の対象者から血液試料を確保するため、2021年5月から試料採取施設を増やし、目標とした試料数を確保する予定である。
試料を入手次第、血液検査とアフラトキシンB1の測定を行い、年度内に結果を得る予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2021 2020 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [国際共同研究] バナラス・ヒンドゥー大学(インド)

    • 国名
      インド
    • 外国機関名
      バナラス・ヒンドゥー大学
  • [雑誌論文] Roles of Salmonella typhi and Salmonella paratyphi in Gallbladder Cancer Development2021

    • 著者名/発表者名
      R Shukla, P Shukla, A Behari, D Khetan, R K Chaudhary, Y Tsuchiya, T Ikoma, T Asai, K Nakamura, VK Kapoor
    • 雑誌名

      Asian Pac J Cancer Prev

      巻: 22 ページ: 509-516

    • DOI

      10.31557/APJCP.2021.22.2.509

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [学会発表] Lack of association between genetic variants involved in lipid metabolism and gallbladder cancer risk in North Indians2020

    • 著者名/発表者名
      Ikoma T, Tsuchiya Y, Eguchi M, Mishra K, Behari A, Kapoor VK
    • 学会等名
      8th Annual Conference of Molecular Pathology Association of India
    • 国際学会

URL: 

公開日: 2021-12-27  

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