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2023 年度 実績報告書

飲食物の微生物汚染と胆嚢がん発症の関係及び本症早期診断のための血液検査体系の確立

研究課題

研究課題/領域番号 19K10607
研究機関新潟大学

研究代表者

生駒 俊和  新潟大学, 医歯学総合研究科, 客員研究員 (60612744)

研究分担者 土屋 康雄  新潟大学, 医歯学総合研究科, 客員研究員 (60334679)
浅井 孝夫  順天堂大学, 医療科学部, 准教授 (60612736)
中村 和利  新潟大学, 医歯学系, 教授 (70207869)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2024-03-31
キーワード胆嚢がん / インド / アフラトキシンB1-リジン付加体 / 血清
研究実績の概要

胆嚢がん(GBC)の最大のリスク要因は胆石であるが、胆石症患者の僅か1%しかGBCを発生しておらず、その他の要因の解明が必要である。申請者らは、これまでGBC多発地域であるインド北部でその疫学的成因解明研究を実施し、チフス菌感染や赤唐辛子のアフラトキシンB1(AFB1)汚染がその要因である可能性を明らかにした。さらに、GBC患者宅の井戸水中から簡易検査法により細菌を検出した。本研究は、これらの知見をさらに発展させ、メタゲノム解析を用いて患者井戸水中に生息している細菌叢を明らかにすること、GBC患者、胆嚢炎患者、及び健常者の血清AFB1濃度をELISA法により測定し、3群間の濃度を比較する。これらにより、細菌感染やAFB1汚染とGBC発生との関係を明らかにすることを目的とした。
バラナシ市内、及びその近郊においてGBCと診断された患者10名の家庭を訪問し、飲食に使用している井戸水20Lを採取し、吸引ろ過した。ろ過後のメンブレンフィルター上から細菌DNAを抽出できた5例のDNAをメタゲノム解析した。検出された菌種は、AcinetobacterやFlavobacteriumなどであり、事前に予想していた腸チフス菌やヘリコバクター ピロリ菌は検出されなかった。
GBC患者45人(男性18人、女性27人)、胆嚢炎患者60人(男性22人、女性38人)、健常者55人(男性20人、女性35人)から採取した血清中のAFB1-リジン付加体の濃度をELISA法で測定した。検出限界以上の濃度を示した例は、GBC患者では32人(71%)、胆嚢炎患者では25人(42%)、健常者では4人(7%)であり、GBC患者は胆嚢炎患者、健常者に比べ血清AFB1-リジン付加体の検出率が有意に高かった。
AFB1汚染とGBC発生との関連が示唆され、今後、AFB1汚染源が赤唐辛子かどうかの解明が必要である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2023 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [国際共同研究] MGMCH(インド)

    • 国名
      インド
    • 外国機関名
      MGMCH
  • [学会発表] The polymorphism of p53 tumor suppressor gene and the risk of gallbladder cancer2023

    • 著者名/発表者名
      Takao Asai, Taiki Yamaji, Shiori Nakano, Norie Sawada, Manami Inoue, Shoichiro Tsugane, Yasuo Tsuchiya, Toshikazu Ikoma, Kazutoshi Nakamura, and Motoki Iwasaki
    • 学会等名
      3rd Jaipur Surgical Festival
    • 国際学会

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公開日: 2024-12-25  

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