研究課題/領域番号 |
19K10607
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58020:衛生学および公衆衛生学分野関連:実験系を含む
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
生駒 俊和 新潟大学, 医歯学総合研究科, 客員研究員 (60612744)
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研究分担者 |
土屋 康雄 新潟大学, 医歯学総合研究科, 客員研究員 (60334679)
浅井 孝夫 順天堂大学, 医療科学部, 准教授 (60612736)
中村 和利 新潟大学, 医歯学系, 教授 (70207869)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 胆嚢がん / インド / 飲料水 / 細菌汚染 / アフラトキシンB1 |
研究成果の概要 |
インド北部の胆嚢がん患者10名の家庭で飲食に使用している井戸水中に常在している細菌叢をメタゲノム解析し、AcinetobacterやFlavobacteriumなどの菌種が検出された。予想していた腸チフス菌やヘリコバクター ピロリ菌は検出されなかった。胆嚢がん患者45人、胆嚢炎患者57人、健常者55人の血清中アフラトキシンB1-リジン付加体濃度をELISA法で測定し、胆嚢がん患者32人(71%)、胆嚢炎患者22人(39%)、健常者4人(7%)からアフラトキシンB1が検出された。胆嚢がん患者の検出率は胆嚢炎患者、健常者に比べ有意に高く、アフラトキシンB1汚染と胆嚢がん発生との関連が示唆された。
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自由記述の分野 |
疫学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
胆嚢がんは世界的には稀な悪性腫瘍であるが、特定の国や地域、あるいは民族で多発しており、5年生存率が低い予後不良のがんである。胆嚢がん多発国、インド北部の胆嚢がん患者、胆嚢炎患者、及び健常者を対象とした本症例対象研究において、アフラトキシンB1‐リジン付加体の血清レベルに基づくアフラトキシンB1への曝露と胆嚢がんとの関連が明らかとなった。我々の知見が、他の方法、例えばHPLC法などで検証されれば、アフラトキシンB1への曝露を減らすことでインド北部における胆嚢がんの発生率、死亡率を減らせる可能性が示唆された。今後、アフラトキシンB1汚染源を解明する追加研究が必要である。
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