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2019 年度 実施状況報告書

MOCA取扱作業者の曝露実態と発がんを含む健康影響解明のための疫学調査

研究課題

研究課題/領域番号 19K10616
研究機関信州大学

研究代表者

塚原 照臣  信州大学, 医学部, 教授(特定雇用) (50377652)

研究分担者 長谷川 航平  信州大学, 学術研究院医学系, 助教 (40846242)
野見山 哲生  信州大学, 学術研究院医学系, 教授 (70286441)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワードMOCA / 生物学的モニタリング / 個人曝露濃度 / 尿中代謝物濃度
研究実績の概要

本研究は、本邦のMOCA取扱職場における曝露実態を、個人曝露濃度測定により明らかにすることを目的としている。体内に取り込まれたMOCAの尿中代謝物と曝露濃度との関連を調べる生物学的モニタリング手法の確立する。さらに健康状態及び過去の病歴等や、過去に勤務した作業者の発がんを含む健康状況を確認し、曝露と生体影響との量反応関係を検証する。県内1工場において2018年に実施した調査について、MOCA個人曝露濃度、尿中MOCA濃度、健康調査票の測定結果ついて、データ整理、結果の考察を行った。個人曝露濃度は、尿中MOCA濃度は、いずれも日本産業衛生学会が勧告する許容濃度ならびに生物学的許容値を下回っていた。作業環境中のMOCA濃度は、第1管理区分相当であった。尿検査結果、健康調査票の結果から、健康影響は確認されなかった。調査対象事業所と対象者数の獲得を目指し、引き続き県内外の大学、労働局、労働基準監督署等に調査協力の要請を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

調査対象事業所と対象者数の獲得を目指し、県内外の大学、労働局、労働基準監督署等に調査協力の要請を継続的に行っている。県内外におけるMOCA取扱い事業所の存在は確認は出来ている。しかし、MOCAは、オルトートルイジン取扱い取扱い事業所における膀胱がん発生事案の調査の際、その発がん性が疑われた経緯があることから、事業所側は調査に対して企業イメージに与える影響を鑑み、調査に対して慎重である。そのため、協力要請を行っても、容易に調査へ協力いただけない事情がある。引き続き調査の趣旨、企業ならびに個人情報の保護について理解いただきつつ、調査対象事業所の増加を目指して協力要請を行う。

今後の研究の推進方策

初年度に引き続き、MOCA取扱作業所における調査を実施する。同時に、調査対象事業所と対象者数の獲得を目指し、県内外の大学、労働局、労働基準監督署等に調査協力の要請を継続する。調査対象者については、過去の曝露状況を、MOCA扱い量と現在の曝露から推定し、現在及び退職者を含む作業者の曝露推計を行う。各事業場では、シフトによる曝露の変動と、体内へのMOCAの蓄積の有無を確認するため、シフト初日から最終日まで個人曝露濃度測定と各日作業前、作業後の尿を採取し、尿中MOCAを測定する。それ以外の作業者は、シフト最終日の個人曝露濃度、尿中MOCA濃度測定を行う。これらから、MOCA個人曝露濃度と生物学的モニタリングによる尿中MOCAとの相関を確認する。

次年度使用額が生じた理由

前記の通り、本調査の対象事業所へ調査の協力を継続的に要請しているところである。調査への協力が得られれば、次年度使用額と翌年度助成金を合わせて調査を実施する。

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公開日: 2021-01-27  

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