研究課題/領域番号 |
19K10617
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研究機関 | 浜松医科大学 |
研究代表者 |
中村 美詠子 浜松医科大学, 医学部, 准教授 (30236012)
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研究分担者 |
杉浦 実 同志社女子大学, 生活科学部, 教授 (10355406)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | カロテノイド / ルテイン / 応用的ADL / 精神健康 / 主観的幸福感 / 抗炎症 |
研究実績の概要 |
2021年度は、研究参加への同意が得られた協力者について、特定健康診査データまたは後期高齢者健康診査データ、および介護保険データを取得し、アンケート調査データとのリンケージを行った。また、厚生労働省に人口動態調査死亡票、死亡個票の使用申請を行い、死亡および死因に関するデータを取得し、リンケージを行った。 本年度は、日常生活に関連する15種の応用的な日常生活活動(Holbrool M., et al. Frenchay Activities Index Score 日本語版 蜂須賀研二ら)と主観的幸福感(0~10点で評価)および精神健康状態(Simplified Japanese version of WHO-Five well-being index. S-WHO-5-J 日本語版(4件法) 稲垣宏樹ら)との関連について検討し、女性では様々な応用的ADLの実施状況と精神健康度が関連していること、男性での関連は女性ほど明確ではないことを報告した。また応用的ADLのうち、掃除・整頓、力仕事、買い物等の家事活動は主観的幸福感の高さと関連していた(横断分析)。今後分析を進め応用的ADLと精神健康、主観的健康感との関連について論文公表する予定である。また、血清カロテノイドと炎症指標(高感度C-reactive protein:高感度CRP)との関連について分析し、血清ルテイン・ゼアキサンチン高値で高感度CRP高値出現のオッズ比が低く、これらのカロテノイドが抗炎症的に働く可能性を示した(横断分析)。また飲酒、カロテノイドと動脈硬化(pulse wave velocity:PWV)の関連について検討した(縦断分析)。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2021年度はこれまでに得られたデータに関する分析を進め、死亡に関するデータを取得したが、死亡に関する分析には至らなかった。
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今後の研究の推進方策 |
取得したデータに関する分析を進め、学会または論文発表を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
2020年に国際学会での発表を予定して予算計上していたが、2021年に延期となり、さらにオンライン開催となった。国内学会も誌上開催またはオンライン開催となり、演題登録費のみの計上となった。また、論文発表(論文掲載費用)が1報にとどまった。2022年度はさらに分析を進め、学会発表、論文発表を行っていく。
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