研究実績の概要 |
2022年度は、人口動態調査死亡票・死亡個票とリンケージしたデータを用いて死亡に関する分析を実施した。 2003年度に実施した三ヶ日町研究データをベースライン、死亡(全死因)をアウトカムとした。COX比例ハザードモデルを用いて、ベースラインの血清カロテノイド濃度、食物摂取頻度調査による食品群別摂取量、食品摂取頻度と死亡との関連を検討した。血清カロテノイド濃度と食品群別摂取量は対数変換後連続変数として、8段階で尋ねた食品摂取頻度は週1回未満(基準)、週1~2回、週3回以上のカテゴリー変数として投入した。長期追跡対象となった838人について10194人年追跡し、71人の死亡が確認された。血清β-カロテン (ハザード比(HR) 0.41, 95% 信頼区間(CI) 0.25-0.68)、血清総カロテノイド(HR 0.53, 95% CI 0.31-0.91)が有意なハザード比の低下、緑黄色野菜摂取量(HR 0.69, 95% CI 0.34-1.01)、野菜・果物摂取量(HR 0.59, 95% CI 0.34-1.02)が境界域のハザード比の低下を示した。食品摂取頻度についてはトマト、人参、ブロッコリの高頻度摂取で予防的関連が観察された。
|