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2020 年度 実施状況報告書

大規模コホート研究での除脂肪体重・体脂肪量とBMIの組合せと生活習慣病の関連解析

研究課題

研究課題/領域番号 19K10637
研究機関東北大学

研究代表者

中村 智洋  東北大学, 東北メディカル・メガバンク機構, 准教授 (30537923)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワード生活習慣病 / 脂肪量 / 除脂肪量
研究実績の概要

本研究の目的は、生活習慣病に最も影響を与える体脂肪量とBMIの組合せを検討し、生活習慣病リスクの高い高値BMI集団と生活習慣病リスクの低い正常BMI集団を正しく弁別することである。3年間の予定実施期間中、1年目では生活習慣病として高血圧に焦点を絞り、体脂肪量指数および除脂肪量指数の組合わせと高血圧の関連について予備解析を行った。

2年目では体組成を考慮した体脂肪量指数および除脂肪量指数の組合わせを用いることで高血圧有病におけるモデルの当てはまりの良さがBMIを用いた場合よりも優れると仮定した仮説を検証したが、高血圧有病のAUROCは、BMIを用いた場合と同程度であった。本研究により、体脂肪量指数および除脂肪量指数の減少、つまり体重の減少が高血圧予防に重要であることが示唆された。この研究内容を論文投稿し、acceptされた。

また、除脂肪量および脂肪量の違いにより血糖値への影響は異なると考えられるため、本研究では男女別に脂肪量指数(Fat mass index:FMI)と除脂肪量指数(Fat free mass index:FFMI)の組み合わせとHbA1cとの関連を横断研究につき検証した。同じFFMI群であっても、FMIが高いほどHbA1cが高かった。一方、多くのFMI群でFFMIが高いほどHbA1cが高い傾向は見られず、FMIの減少が糖尿病予防に重要であることが示唆された。この研究内容を第31回日本疫学会学術総会(令和3年1月27日~29日、オンライン)で発表した。発表内容をもとにした研究成果を論文にまとめ投稿準備中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

3年間の予定実施期間中、1,2年目では体脂肪量指数および除脂肪量指数の組合わせと高血圧の関連についての断面解析の結果を論文投稿しacceptされている。また、男女別に脂肪量指数と除脂肪量指数の組み合わせとHbA1cとの関連を横断研究につき解析を行い、その成果を第31回日本疫学会学術総会(令和3年1月27日~29日、オンライン)で発表し、現在論文にまとめている。並行して、ベースライン調査から約4年後以降に受診する詳細二次調査のデータベース作成については、詳細二次調査が令和3年3月末で終了したこともあり、3年目で実施予定である。

今後の研究の推進方策

第31回日本疫学会学術総会(令和3年1月27日~1月29日、オンライン)の発表内容を論文にまとめるとともに、他の生活習慣病、あるいは、ベースライン調査から約4年後の2回目の調査(詳細二次調査)のデータをもとに、ベースライン調査時からの変化を考慮した両指数の組合わせと生活習慣病の発症との関連解析を進める。

次年度使用額が生じた理由

次年度使用額が生じた理由として、ベースライン調査、詳細二次調査、ベースラインと詳細二次調査の両方受診者の大きく3つのデータベース作成の謝金を計上していたが、初年度はベースライン調査のデータベース構築に限定したため研究代表者自身で実施した。また、当初参加を予定していた学会参加を見送った。次年度使用額の使用計画として、国内外の学会参加費も支出予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2021 2020

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Association between the combined fat mass and fat-free mass index and hypertension: The Tohoku Medical Megabank Community-based Cohort Study2021

    • 著者名/発表者名
      Masato Takase, Tomohiro Nakamura, Naho Tsuchiya, Mana Kogure, Fumi Itabashi, Akira Narita, Takumi Hirata, Naoki Nakaya, Yohei Hamanaka, Junichi Sugawara, Kichiya Suzuki, Nobuo Fuse, Akira Uruno, Eiichi N Kodama, Shinichi Kuriyama, Ichiro Tsuji, Shigeo Kure and Atsushi Hozawa
    • 雑誌名

      Clinical and Experimental Hypertension

      巻: - ページ: -

    • 査読あり
  • [学会発表] 脂肪量指数および除脂肪量指数の組み合わせとHbA1cとの関連2021

    • 著者名/発表者名
      髙瀬雅仁, 中村智洋, 平田匠, 小暮真奈, 板橋芙美, 土屋菜歩, 中谷直樹, 菅原準一, 栗山進一, 辻一郎, 呉繁夫, 寳澤篤
    • 学会等名
      第31回日本疫学会学術総会
  • [学会発表] 脂肪量指数および除脂肪量指数の組み合わせと高血圧の関連2020

    • 著者名/発表者名
      髙瀬雅仁, 中村智洋, 土屋菜歩, 平田匠, 成田暁, 小暮真奈, 菅原準一, 栗山進一, 辻一郎, 呉繁夫, 寳澤篤
    • 学会等名
      第30回日本疫学会学術総会

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公開日: 2021-12-27  

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