研究課題/領域番号 |
19K10657
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
下山 克 弘前大学, 医学研究科, 客員研究員 (50312492)
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研究分担者 |
丹藤 雄介 弘前大学, 保健学研究科, 教授 (00332495)
中路 重之 弘前大学, 医学研究科, 特任教授 (10192220)
珍田 大輔 弘前大学, 医学研究科, 講師 (60637544)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | ヘリコバクター・ピロリ / 便中抗原 / 腸内細菌叢 / 血清抗体 |
研究実績の概要 |
前年度に新型コロナウイルス感染症の拡大があったため、サンプル収集を行う予定であった岩木健康増進プロジェクト健診が5か月遅れての実施となった。この健診の受診者について、血清抗ヘリコバクター・ピロリIgG抗体の測定と排泄便を使用した便中ヘリコバクター・ピロリ抗原の測定を行うことができた。血清抗体と便中抗原の検査結果は前年度内に得られたものの、腸内細菌叢の分析結果をはじめとするいくつかの重要なデータが今年度になってから徐々に入手可能な状況となったため、それらの結果に基づく成績は一部のみ学会で発表行うことができた。 学会での発表は、この健診で使用した新規の生物化学発光法を使用した便中ヘリコバクター・ピロリ抗原測定法であるBLEIAの診断精度についての報告である。同法と既存のイムノアッセイ法のキットの精度を比較し、日本消化器病学会で発表し、測定値の相関について日本消化管学会において発表した。また、日本ヘリコバクター学会の年次学術集会においては、エンザイムイムノアッセイ法のキットとラテックス凝集法のキットで血清抗体価を測定すると、ピロリ菌除菌成功者でラッテクス法の抗体価が高値を持続しやすいことを公表した。これらの発表の一部は「Helicobacter Research」誌、「消化器内科」において公表した。 しかしながら、すべての解析結果を年度内に学会で発表することができなかったほか、胃粘膜の状態を評価する項目については今年度の結果も加えて検討する必要があり、1年間の研究機関の延長を余儀なくされている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
前年度に新型コロナウイルス感染症の拡大があり、サンプル収集を行う予定であった岩木健康増進プロジェクト健診の実施が5か月遅れての実施となった。そのため血清抗ヘリコバクター・ピロリIgG抗体の測定と排泄便を使用した便中ヘリコバクター・ピロリ抗原の測定を行うことができ、これらの検査結果については前年度内に得られたものの、腸内細菌叢の分析結果をはじめとするいくつかの重要なデータが今年度内に徐々入手可能となったため、今年度内に解析を終了させ、それに基づく学会発表、論文作成を行うことができなかった。
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今後の研究の推進方策 |
前年度の岩木健康増進プロジェクトにおいて追加で得られたデータも加えて、最終的な解析を行う。これまでの成績も含めて学会で公表し、論文作成も進めていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナウイルス感染拡大の影響により、発表を予定していた学会が延期され、当該年度内に発表の一部を行うことができなかった。また、データの入手が予定より遅くなったため論文作成が年度内に完了しなかった。 令和5年度はこれらの学会発表を行い、論文作成を進めていく。
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