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2021 年度 実施状況報告書

大規模ネットワークメタアナリシスによる抗うつ剤選択最適化への貢献

研究課題

研究課題/領域番号 19K10661
研究機関京都大学

研究代表者

小川 雄右  京都大学, 医学研究科, 准教授 (50535573)

研究分担者 古川 壽亮  京都大学, 医学研究科, 教授 (90275123)
田近 亜蘭  京都大学, 医学研究科, 准教授 (80368240)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2023-03-31
キーワード臨床疫学 / ランダム化比較試験 / 抗うつ剤 / うつ病 / 系統的レビュー / メタアナリシス
研究実績の概要

本研究の目的は、各種抗うつ剤の間で、各副作用症状の出現しやすさがどの程度異なるか、抗うつ剤の投与量により副作用の出やすさが異なるかどうか、有効性と副作用の出やすさから患者の症状・併存疾患に応じてどの抗うつ剤をどれぐらいの用量で使うのがよいか推奨を作成することである。
抗うつ薬を含む向精神薬の副作用の出やすさにつき、先行研究の系統的検索及び批判的吟味を実施した。その結果、新しい薬剤において古い薬剤との副作用の比較が十分に明らかになっていない薬剤があることがわかった。抗うつ薬の間での各副作用症状の出現しやすさの比較について、ランダム化比較試験のネットワークメタアナリシスを計画しており、既にプロトコルを作成し、このプロトコルに従い既にデータ抽出を終えている。しかし、副作用についてはランダム化比較試験だけではなく観察研究によっても評価すべきと考え、リアルワールドデータを用いて、薬剤ごとの副作用の出やすさを比較する研究を計画し、各種要因やアウトカムの定義を行い、研究計画書を作成した。今後、解析を進め、論文化を行う予定である。
また、急性期だけではなく維持期におけるうつ病治療適正化に関する系統的レビューについても実施することとし、研究計画を作成している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

COVID-19により、国際学会開催や他国研究者との交流が阻害されていること、海外の共同研究者の作業が遅れていることから、レビュー過程が遅れている。また、RCTのネットワークメタアナリシスに加え、リアルワールドデータの解析も行うこととしたため、当初の計画より作業量が増加している。

今後の研究の推進方策

抗うつ剤の包括的データベースを用いて、各種抗うつ剤の間で、各副作用症状の出現しやすさが相対的にどの程度異なるのかネットワークメタアナリシスを行うことに加え、リアルワールドデータの分析も行い、薬剤間の副作用を比較する。既に明らかにした抗うつ剤ごとの有効性・受容性の比較に加えて、新たに各抗うつ剤間における各種副作用頻度の比較を行うことにより、有効性、受容性、副作用のバランスの取れた、真に推奨すべき抗うつ剤を明確にする。

次年度使用額が生じた理由

新型コロナウイルスの流行のために、出席予定だった学会が開催されず、参加や発表ができなかったため、費用が繰り越しとなった。次年度、通常通りに学会が開催されれば、学会参加を行う予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2021

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Psychosocial Interventions for Employment of Individuals with Autism Spectrum Disorder: a Systematic Review and Meta-analysis of Randomized Clinical Trials2021

    • 著者名/発表者名
      Ogawa Y, Itani O, Jike M, Watanabe N.
    • 雑誌名

      Review Journal of Autism and Developmental Disorders

      巻: - ページ: -

    • DOI

      10.1007/s40489-021-00285-4

    • 査読あり
  • [学会発表] EBMにおける系統的レビュー・メタアナリシスの重要性、EBM実践の手順、これからのEBMの展望について2021

    • 著者名/発表者名
      小川 雄右
    • 学会等名
      第117回日本精神神経学会学術総会
  • [学会発表] エビデンスに基づく医療のための文献検索の方法2021

    • 著者名/発表者名
      小川雄右
    • 学会等名
      第117回日本精神神経学会学術総会

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公開日: 2022-12-28  

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