研究課題/領域番号 |
19K10668
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研究機関 | 杏林大学 |
研究代表者 |
北島 勉 杏林大学, 総合政策学部, 教授 (10234254)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | HIV / 自己検査 / DCE / タイ / 若者 |
研究実績の概要 |
本研究は、タイの若者におけるHIV自己検査キットの認知度と選好を測定することを目的とする。調査対象は、タイのコンケン県とチョンブリ県在住の16歳から24歳である。本調査では、HIV自己検査キットへの選好を測定するために、Discrete Choice Experiment(DCE)という調査手法を採用する。DCEでは、対象者に対し、HIV自己検査を受ける際に重要と考えられる属性とその属性のレベルの異なる組み合わせを示し、どちらが良いかを選択してもらうことで選好を推計する。そのため、本研究では、まず、HIV自己検査に関する文献調査を行い、HIV自己検査を受検する際に重要と思われる属性を抽出した。それらの情報をもとに、半構造化面接調査により、HIV検査を受ける際に重要と思われる属性とその内容について聞いた。コンケン県では11人、チョンブリ県では10人から協力を得られた。半構造化面接調査の結果から、HIV検査を受ける際に重要と思われる属性として、検査の価格、検体の採取方法(唾液、指先からの血液採取)、検査キットの入手方法(オンライン、保健医療施設、薬局、配達)、検査前のサポートの方法(対面、電話、オンライン)、検査終了後のサポート(オンライン、医療者による対面、非医療者による対面)、匿名性があげられた。これらの属性とその内容をもとにHIV検査キットに関する選択肢を作成した。今後は、対象者が選択肢を理解し、選択することが出来るかを確認し、修正を加えた後に、本調査の実施に進む予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
新型コロナウイルス感染症の流行により、タイに渡航することが出来ず、調査を計画通りに進めることができなかった。渡航に関する制限が撤廃されたため、調査を進めて行きたい。
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今後の研究の推進方策 |
タイの研究協力者の協力のもと、コンケン県とチョンブリ県の専門学校や大学の学生に調査協力をお願いする。また、SNS等で調査に関する告知をし、対象者を募集し、本調査を実施する。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルス感染症の流行の影響で、研究を計画通り実施できなかったため、研究期間を2024年3月末まで延長をお願いした。次年度使用額については、調査地への渡航費として使用したい。
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