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2021 年度 実績報告書

相同モデルを用いた骨盤骨形態の三次元解析による計測学的年齢・性別推定法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 19K10690
研究機関名古屋市立大学

研究代表者

青木 康博  名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 教授 (90202481)

研究分担者 福田 真未子  名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 助教 (60832201)
琵琶坂 仁  岩手医科大学, 医学部, 非常勤講師 (90405837)
臼井 章仁  東北大学, 医学系研究科, 講師 (90588394)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワード法医人類学 / 骨盤骨 / 年齢推定 / 機械学習 / 深層学習 / 画像解析 / 相同モデル / 多変量解析
研究実績の概要

骨盤骨CT画像を用いた年齢推定に機械学習および深層学習の手法の導入を試みた。16~100歳の男性(704例)および女性(421例)のCTデータから形状点8,321で構成された相同モデルをそれぞれ作成し,男女別に主成分分析を実施した。検出された主成分を特徴量として用い,機械学習の手法であるサポートベクター分類(SVC)による年代の分類,サポートベクター回帰(SVR)による年齢推定などにつき検討した。SVCでは2群分類で75%以上の正答率を得られたが,6群(20代~70代以上)分類ではそれぞれ36%,46%に低下した.一方SVRでは,実年齢と推定年齢の誤差の平均は男性で10.5~12.0歳,女性で10.2~12.3歳であった。
深層学習を利用する方法では,男性骨盤相同モデル(809例)から大きさや角度を一定にした2次元投影像を得て,16~39歳,40~95歳の2群分類,および回帰(推論)の両者について検討した。年齢分布に考慮し,300サンプルを学習用データとして使用して,CNN(GoogleNet)を再学習させ,別の150サンプル(16~69歳)についてテストした。正面像および垂直軸135°回転像で比較的好成績が得られ,分類の正答率は78~79%,推論の平均誤差は9~11歳であった。推論で年齢推定誤差が大きいサンプルが散見されたため,分類と推論での判定結果に齟齬がある場合は分類を優先させるという手順を組み合わせたところ,平均誤差は8.6歳となり,82%のテスト画像において誤差が±15歳以内となった。
機械・深層学習では学習用に大量のデータを得ることが望ましいが,人体資料の場合はそれが困難なことが多い。今回の研究において相同モデルを用いて画像を正規化することにより,比較的少数のサンプルで一定の精度を得ることができたが,実務応用に供するにはさらなる精度向上への取り組みが必要である。

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公開日: 2022-12-28  

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