研究課題/領域番号 |
19K10694
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研究機関 | 東京医科大学 |
研究代表者 |
前田 秀将 東京医科大学, 医学部, 准教授 (60407963)
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研究分担者 |
細道 純 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 講師 (00420258)
小野 卓史 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (30221857)
吉田 謙一 東京医科大学, 医学部, 兼任教授 (40166947)
下澤 達雄 国際医療福祉大学, 医学部, 主任教授 (90231365)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 間歇的低酸素 / 睡眠時無呼吸症候群 / 高脂肪食 / 心機能 / 血流測定 / ラットモデル |
研究実績の概要 |
高脂肪食負荷を行ったSDラットを間歇的低酸素暴露すると4日目をピークに心臓過収縮が起こることが分かった。この現象は徐々に正常に戻り、左室駆出率で評価すると2週間目には正常値に戻る。4日目のラットの心筋をウエスタンブロッドにてタンパク解析するとヘモグロビンオキシゲナーゼが上昇していた。これはヘモグロビンをビリルビンに分解するタンパクであるが、そのさいに一酸化炭素を放出し、それが血管を拡張するため左室駆出率が正常値に戻る一つの適応現象であると考える。そこで駆出率を上昇している原因が血流によるものと考え、ヘモグロビンオキシゲナーゼインヒビターを用いて血管の拡張を阻害すると過収縮は継続された。通常の餌の群、通常の餌で間歇的酸素曝露群、高脂肪食群、高脂肪食曝露で間歇的低酸素曝露群、ヘモグロビンオキシゲナーゼ投与で間歇的低酸素曝露群、高脂肪食で間歇的低酸素曝露でヘモグロビンオキシゲナーゼ投与群の6群を評価した。現在は、血流計(MCFAN)を用いて血流の違いを比較測定している段階となっている。仮説では2週間目では血管が開くために駆出率が見かけ上、正常値まで戻るが血流自体は変わらない。つまり、高脂肪食付加では血流は滞るが、適応現象として見かけ上の左室駆出率の正常化である。現在は実験の最終段階となっている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
血流計を測定するキットのカートリッジが不測の事態で供給が遅れたが結果的には入手できた。予定は若干遅れているが、このまま、実験が遂行できれば順調に結果がでる。結果に対してはいくつかの考察が予期されているが現在の段階では予測が大きく異なるような結果は出ていない。
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今後の研究の推進方策 |
今までの結果をまとめるとともに、高脂肪食付加ラットに間歇的低酸素曝露したものと、さらにそれにヘモグロビンオキシゲナーゼを曝露したものの血流を比較し、これまでの実験結果をまとめ報告する。
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次年度使用額が生じた理由 |
実験の遂行が情勢のため潤滑に行えなかったため。
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