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2021 年度 実施状況報告書

LC-ICP-MS/MSによる生体試料中ヒ素代謝物の化学形態別高感度分析法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 19K10701
研究機関科学警察研究所

研究代表者

数井 優子  科学警察研究所, 法科学第三部, 主任研究官 (90356197)

研究分担者 大塚 麻衣  科学警察研究所, 法科学第三部, 研究員 (90801580)
山口 晃巨  科学警察研究所, 法科学第三部, 研究員 (50822087)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2023-03-31
キーワードLC-ICP-MS / ヒ素化合物
研究実績の概要

昨年度報告した「血液中から検出されたヒ素と硫黄の両方を含む化合物の可能性があるピーク」について、非常に微量であったため分離条件の検討や構造の確認を行うため前処理による濃縮を試みたが、目的化合物の濃縮に成功せず、構造を確認することができなかった。
そこで、健常者の血液中からヒ素と硫黄の両方を含む代謝物を探索して分析法を開発することを断念し、方針を変更して、化学兵器禁止条約で使用が禁止されており、中毒分析における重要な分析対象の一つであるびらん剤のルイサイト(L1)を、生体試料中の微量ヒ素化合物のターゲットとして選択することにした。
L1は分解が早く、尿からは主には分解物である2-chlorovinylarsonicacid(CVAOA)として検出されることが知られている。本研究ではCVAOAのLC-ICP-MS/MSによる分析法の開発を行うこととした。
本年度はこれまでに研究室で合成したL1を原料として用い、CVAOAを合成した。合成したCVAOAはHRMS及びNMRで構造と純度の確認を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

新型コロナ感染症が流行したため、出勤回避の指示により、計画通りに実験を行うことが困難であったため

今後の研究の推進方策

昨年度合成したCVAOAを用いて分析法を開発する。CVAOAに加え、様々なヒ素化合物類を尿に添加した試料を用い、前処理方法の検討及び分離分析条件を確立する。分析機器としては、LC-ICP-MS/MSだけではなく、LC(IC)-MSも用い、多角的な分析を行う。
可能であれば、同時使用される可能性のある他の化学剤分解物などとの同時分析も検討する。

次年度使用額が生じた理由

今年度も引き続き学会延期やオンライン開催の影響で旅費支出が抑えられたことに加え、研究に必要な消耗品類の一部が納期の遅れにより次年度に納入見込みとなっているため、次年度使用額が生じた。

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公開日: 2022-12-28  

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