研究課題/領域番号 |
19K10709
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
遠藤 由美子 琉球大学, 医学部, 准教授 (90282201)
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研究分担者 |
眞榮城 千夏子 琉球大学, 医学部, 講師 (70295319)
玉城 陽子 琉球大学, 医学部, 助教 (70347144)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 看護職 / 自覚症状 / ストレス対処 |
研究実績の概要 |
前年度は新型コロナ感染症拡大下におけるへき地およびへき地以外(対照群)に勤務する看護職の勤務状況や自覚症状,ストレス認知を把握するため,インターネット調査を行った.今年度はさらなる対象者を加えた現状分析を行うため,追加調査を行った. 2021年4月9~12日の期間に,前年度と同様の看護職登録モニターを対象とした. 回答者218人(平均年齢42.0±9.5歳)のうち,看護師が95.9%,スタッフが86.7%,夜勤専従を含む交代制勤務者が45.9%,病院または診療所勤務76.6%で,94.5%がへき地以外で勤務していた. 最近1ヵ月間の健康状態は74.8%が健康と回答し,自覚症状あり40.4%,仕事上のストレスあり73.9%だった.基本的属性,勤務背景,健康状態,ストレス自覚は前年度調査と同様の傾向であった. 前年度と今年度調査の自覚症状,ストレスの自由記載について,テキストマイニングを行った.自覚症状の頻出語分析では,身体症状の腰痛, 頭痛, 肩の痛みが上位を占めた.ストレス要因とストレス対処の階層クラスター分析の結果,ストレス要因は人間関係・業務,仕事環境,内的要因,時間外勤務の4群に分類された.新型コロナウイルス感染症対応等について直接言及されたものは全体の約7%であったが,「コロナのせいで人間関係がギスギスした」など,新型コロナウイルス感染症から波及したストレス要因があげられていた.ストレス対処は,食事・睡眠・コミュニケーション,リラクゼーション・運動・飲酒,自己啓発・休暇,職場への働きかけの4群に分類された.ストレス要因によるストレス対処はほとんど違いがなく,食事,睡眠,コミュニケーションが上位を占めた.新型コロナウイルス感染症の流行により,従来のような飲食を伴うコミュニケーションがとりづらい状況となっており,ストレス対処方法に影響を与えている可能性が考えられる.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウイルス感染症の状況により,研究計画の変更が必要となったため.
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今後の研究の推進方策 |
調査協力依頼施設件数を増やし,へき地勤務者の回答数を増加を目指す.
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次年度使用額が生じた理由 |
当該年度で,へき地勤務者への2回目の調査(7-9月)のため予算を使用予定であった.しかし,新型コロナウイルス感染状況のふまえて調査実施は対象者への負担になる可能性があると判断し,調査を行わなかったため,次年度使用額が生じた. 次年度は,当該年度で行えなかった調査と結果公表(学会発表,論文)を実施予定で準備を進めている.
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