研究課題/領域番号 |
19K10709
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
遠藤 由美子 琉球大学, 医学部, 教授 (90282201)
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研究分担者 |
眞榮城 千夏子 琉球大学, 医学部, 講師 (70295319)
玉城 陽子 琉球大学, 医学部, 助教 (70347144)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 看護職 / 自覚症状 / ストレス対処 / へき地 |
研究実績の概要 |
最終年度は,へき地とへき地以外の地域における看護職の勤務状況,ストレス認知および自覚症状(未病)の状況を把握するため,対照群とへき地勤務群に対しインターネット調査を行った.対照群は,2022年7月にインターネット調査会社に登録している看護職モニタとし,調査会社を通じてインターネット調査を行った.へき地勤務群は全国のへき地拠点病院,診療所,支援機構およびへき地,離島在の民間医療施設一覧より無作為に選定された施設に勤務する看護職とし,2022年5~11月に登録を行った. 対照群は病院勤務58.4%,大・中規模施設勤務が半数を占めた.36%が新型コロナウイルス感染症関連業務をしていた.仕事上のストレスが健康に影響あり54%,自覚症状あり42.3%だった.東洋医学調査票を用いた調査(症状調査)で50%以上に症状があったのは,57症状中15症状であった.「非常にある」が多かった症状は,東洋医学における病証で気の不足(気虚)を示す「体が疲れやすい」,「精神的な疲れがある」,血が滞った状態を示す「身体(首・肩・背中)に頑固なコリがある」であった. へき地勤務群は,診療所勤務が53.7%で,病床なしまたは小規模施設勤務が56.1%だった.新型コロナウイルス感染症関連業務ありは対照群より多く,45.1%だった.仕事上のストレスが健康に影響あり60%,自覚症状あり72%だった.症状調査では,50%以上が症状ありとしたものが57症状中46症状と多かった.「非常にある」が多かった症状は,対照群と同様の傾向であった. 本研究は,これまで報告が少ない,交通事情や自然条件等が厳しい環境下で勤務する看護職の勤務状況や健康状態の特徴を明らかにした.今回の結果を基に日本看護協会が推進しているストレスマネジメントを基盤としながら,へき地勤務看護職に向けた健康の保持増進にむけた方策検討の必要性が示唆された.
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備考 |
遠藤由美子,眞榮城千夏子,玉城陽子:離島で働く看護師の未病およびストレスコーピングに関する研究.基盤研究C 2019年度~2022年度研究成果報告書.2023
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