研究課題
医療分野ではAI(人工知能:Artificial Intelligence)による臨床判断支援ツールの開発が国家的ミッションとして活発に始められている。今日のAI技術は、過去のデータに基づいて学習されたアルゴリズムによって意思決定が行われる。しかし、時々刻々と変化し、想定外の事例が出現する医療現場において、AIのみによる判断では、対応が困難なケースが多い。次世代の個別化医療を実現するには、患者の健康状態を予測する機械学習システムと、専門家の直観と創造性を融合した新たな臨床判断支援ツールの開発が必要である。本研究は、AI(機械学習)と、人間の直観と判断を融合し、臨床判断支援ツールを開発することを目的とする。本研究は、第1フェーズ(基礎研究)、第2フェーズ(システム開発)、第3フェーズ(臨床判断支援に向けた検証実験)の3段階で実施する。2022年はシステム開発に向けたデバイスの精度検証と対象の心理的状態判別モデルの作成に着手した。使用するデバイスは指尖容積脈波を測定する物を使用し、心電図と同等の精度で測定できることが確認できた。また看護師の臨床判断を支援するための対象の心理的状態を判別するモデルを機械学習技術を用いた作成を開始している。
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