研究課題/領域番号 |
19K10734
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研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
小林 康江 山梨大学, 大学院総合研究部, 教授 (70264843)
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研究分担者 |
渡辺 寛望 山梨大学, 大学院総合研究部, 助教 (30516943)
眞嶋 ゆか 山梨大学, 大学院総合研究部, 助教 (40888286)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 新生児臀部清拭 / 職圧 / 可視化 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、拭くという摩擦を指の力加減である触圧と運動量からデータ化し、拭き残しが無い触圧の特徴から、便を拭き残さない新生児の臀部清拭方法を探索することでる。 初年度は、分担研究者が、触圧と拭き残しの可視化のため、小型コンピュータ(Raspberry Pi)とwebカメラを使ったプログラムの構築を行った。 2年目は、ハプログを用いた触圧測定の研究実績がある研究者を研究分担者に加えることができた。初年度に作成した拭き残しの可視化のプログラムの改良を行った。蛍光塗料の混入割合を検討し、粘度の高い食品に蛍光塗料を混ぜることで、肉眼では拭き残しを目視できないが、作成したシステムとプログラムにて可視化、データ化できることを確認した。データ収集には、ハーネスを用いて胸部に固定できるカメラを用いて動画を撮影し、拭き方は、前年度公表したハプログを用いた指の動かし方による軌道の違い、さらに開発した拭き残しのプログラムから得られるデータを関連させて分析できることが確認できた。さらに、測定時には、webカメラに映る周囲や背景を白にする必要があることがわかった。その一方で、予定していた助産師を対象にしたデータ収集は実施できなかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
今年度は、助産師に協力を依頼し、データ収集を行う予定であった。しかし、臨床の状況から、研究協力依頼が難しい状況であったため、研究の進捗は遅れている。ただし、拭き残しの可視化のプログラムの精度を高めることができた。また、データ収集項目の選定をおこなった。2019年度にデータの可視化のプログラム構築に必要な機器の購入は済んでいたことと合わせ、本年度は、研究費の執行が生じなかった。
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今後の研究の推進方策 |
研究協力者は計画の半数程度、目処は付き、測定方法の準備も整った。コロナの感染状況により、妊婦への研究協力が難しい場合、拭き残しの可視化を進める中で考えた、新生児の臀部清拭の経験が無い対象者へ変更する。また、妊婦への依頼が可能な場合でも、新生児の臀部清拭の経験が無い対象者を加え比較検討することで、拭き残さない臀部清拭の方法が探索できると考えた。対象者を変更する場合は、倫理審査委員会へ計画の修正を申請し、承認を得て研究を進める。
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次年度使用額が生じた理由 |
拭き残しの可視可のために初年度に購入した機器を用いて、2年目は改良を行うことができたこと、予定していたデータ収集が実施できなかったため次年度使用額が生じた。分析に用いる統計ソフトのバージョンが古すぎ、デスクトップパソコンの交換に伴い、再度インストールすることができず、次年度は統計ソフトを購入する。また、研究協力者の指のサイズに合わせられるよう、ハプログセンサーを1本追加購入する。
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