研究課題/領域番号 |
19K10734
|
研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
小林 康江 山梨大学, 大学院総合研究部, 教授 (70264843)
|
研究分担者 |
渡辺 寛望 山梨大学, 大学院総合研究部, 准教授 (30516943)
眞嶋 ゆか 山梨大学, 大学院総合研究部, 助教 (40888286)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
キーワード | 新生児臀部清拭 / 触圧 / 可視化 |
研究実績の概要 |
目的:拭くという摩擦を指の力加減である触圧と運動量からデータ化し、拭き残しが無い触圧の特徴から、便を拭き残さない新生児の臀部清拭方法を探索することでる。 研究方法:測定用具1.疑似便の作成①疑似便の材料:のり佃煮(桃屋の江戸むらさき ごはんですよ!)、蛍光顔料(クラチ レモン)②作成方法:のり佃煮30gを500w電子レンジで40秒加熱し、20gに濃縮し、濃縮のり佃煮40gに蛍光塗料1gを混入した。2.臀部清拭モデルの準備①紙おむつ型に切った合成皮革 梨地ベージュに直径75mmの円を書き、疑似便10gを円内に塗り広げ、授乳指導人形たぁくん(株式会社エムピーシー)の臀部に装着した。臀部清拭は、市販のおしり拭き(パンパース)を用いた。3.測定器具:①触圧測定:ウエアラブル触動作センサーHapLog(Haptic Skill Logger:株式会社資生堂、株式会社テック技販・カトーテック株式会社共同開発)を利き手第二指に装着しデータ化した。②拭き残しの可視化測定:初年度に開発したプログラムにてデータ化した。③拭き方の可視化:GoPro MAX(株式会社タジマモータターコーポレーション)を胸部にハーネス固定し録画した。④清拭終了後の疑似臀部を簡易暗室下でカメラ撮影した。4.データ収集方法:研究参加者には、「新生児が排便した時に臀部を拭くように拭いて下さい。終わったら『はい、終わり』と言ってください」と指示した。5.データ分析方法:得られたデータを質的に分析した。 結果:助産師5名、分担研究者である育児経験者1名、育児非経験者1名のデータを比較データとして用いた。先行研究の結果と比較し、助産師5名の接触力や拭く動作のパタンは同じ傾向であった。7名の結果から、拭き残しのプログラムの結果、拭き始め疑似便の面積100%から、拭き終わりには0%になった。目視では、疑似便の黒色は判断できなかった。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
「拭き残さない」ことが強調されたバイアスが生じ、拭き残しが生じにくい結果となった。
|
今後の研究の推進方策 |
接触圧をコントロールしながら、恥骨下部より肛門部の方向へ下げるように拭く、疑似便を周囲から肛門部に集めてつまみ取った後に拭く、などパタンを定め拭く動作を行うことで、拭き残しの割合を明らかにする。
|
次年度使用額が生じた理由 |
パイロットテスト後、本研究の予定としていた。しかし、パイロットテストで、バイアスが生じることが判明し、データ収集方法の変更が必要となったため。
|