研究課題/領域番号 |
19K10738
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研究機関 | 長野県看護大学 |
研究代表者 |
井本 英津子 長野県看護大学, 看護学部, 講師 (00813768)
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研究分担者 |
金子 さゆり 長野県看護大学, 看護学部, 教授 (50463774)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | ノンテクニカルスキル / ジェネラリストナース / 評価指標 |
研究実績の概要 |
本研究は、ジェネラリストナースのノンテクニカルスキルを主観的・客観的に評価する指標を開発し、ジェネラリストナースがいきいきと働ける組織的人材育成の方策を検討することを目的とする。今年度は、看護師の実践能力について国内外の文献検討を実施した。看護師の実践能力の定義と構成要素について概観した。その結果、看護師の実践能力の定義は「患者対看護師」関係における実践能力について定義した文献、看護専門職として組織および看護チームで働くうえで必要となる実践能力について定義した文献、多職種連携において必要となる実践能力について定義された文献などさまざまであることが明らかになった。さらに、看護実践能力の構成要素について帰納的分析した結果、看護師の実践能力は多様な能力から構成されていることが示された。看護師の実践は多様であるからこそ定義・構成要素ともに統一した見解を示すことが困難であると予測された。また、急速な少子高齢化の進展、高度医療化、地域包括ケアやチーム医療が推進される中、看護師への役割期待は大きく、これら社会のニーズに応えより安全で質の高い看護を提供するためには、看護専門職として「手技的スキル」のみでなく、自己の役割を意識した能力の向上が必要である可能性が示唆された。現在、手技的スキルを支えるノンテクニカルスキルの構成要素を明らかにするための文献検討を進めている。今後は、看護師のノンテクニカルスキルの概念分析後、インタビュー調査を実施予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
看護師の実践能力の国内外の文献検討に時間を要したため。現在国内外のノンテクニカルスキルの文献検討に着手している。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、医中誌Web、Pubmed、CINALにおいてデータ収集をもとにRodgersの概念分析アプローチ法を用い看護師のノンテクニカルスキルについて概念分析を行う。それをもとにインタビューガイドを作成し、質的調査を行っていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
今年度は、文献検討の実施となり、予定していたインタビュー調査によるデータ入力代金や人件費などの使用に至らず、またCOVID-19の影響により学会もオンラインでの開催であったため旅費など不要となり使用額に差額が生じた。今後は、インタビュー調査などのデータ入力代金、人件費に使用予定である。
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