研究課題/領域番号 |
19K10740
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研究機関 | 愛媛県立医療技術大学 |
研究代表者 |
宮宇地 秀代 愛媛県立医療技術大学, 保健科学部, 助教 (70736785)
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研究分担者 |
松井 美由紀 愛媛県立医療技術大学, 保健科学部, 准教授 (30511191)
中平 洋子 愛媛県立医療技術大学, 保健科学部, 准教授 (70270056)
野村 美千江 愛媛県立医療技術大学, 保健科学部, 教授 (50218369)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 災害支援活動 / 看護師 / 惨事ストレス / 回復 |
研究実績の概要 |
本研究は二段階で行う。第一段階の研究は、災害支援活動を体験した看護師の災害支援活動後の長期にわたる心理過程と対処行動を明らかにすることを目的とする。第二段階の研究では、災害支援活動を体験した看護師の惨事ストレスからの回復を促すサポートシステムを構築することを目的とする。第一段階は、2021年度までの期間で、被災地で災害支援活動を体験した看護師を対象に半構造化面接によるデータ収集と分析を行う予定である。 しかし、本研究目的は惨事ストレスからの回復を促すサポートシステムを構築することであるため、面接調査を実施する前に病院組織の惨事ストレス対策の実態を明らかにする必要があると考えた。そのため、中国四国地区9県の病床数100床以上の病院組織を対象にアンケートによる事前調査を行った。結果、病院組織が派遣看護師に行っている惨事ストレス対策の内容を明らかにした。平常時には相談窓口の設置、パンフレット配布、定期的な研修会の企画運営や院外研修会参加の促しを行っていた。また、派遣直前にはブリーフィングやコミュニケーションを増やす機会づくりを行い、派遣後には面談、カウンセリング体制の確保、ストレスチェック、休暇付与、労いの言葉かけ、派遣メンバーで交流できる場の設定、活動報告会の企画運営や院外研修会参加の促しに取り組んでいた。一方で、看護師を被災地に派遣しているものの惨事ストレス対策に取り組んでいない病院組織の存在も明らかになった。 病院組織が行っている惨事ストレス対策の実態を知ることで実現可能なサポートシステムの内容を検討することができると考える。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
文献検討を継続し、面接ガイドの内容を再調整している。また、新型コロナウイルス(COVID-19)の影響もあり、研究協力依頼施設や依頼方法についても再検討している段階である。研究者間ではWeb会議が導入できるようにオンライン環境を整えて、倫理審査申請の準備中である。
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今後の研究の推進方策 |
1.倫理審査の承認を受けた後、中国四国地方の主な基幹病院に研究協力依頼を実施し、対象者との面談を予定している。 2.新型コロナウイルス(COVID-19)による研究の中断が最小限になるように、研究協力依頼の訪問が難しいときには、電話や郵便、WEB会議システム等の活用も検討する予定である。研究者間の会議もWeb会議システムを導入する。
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次年度使用額が生じた理由 |
当該年度に予定していた研究協力施設への協力依頼や面接調査が遅れており、次年度に実施する。次年度に予定していたた面接調査は予定通り行う計画である。
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