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2020 年度 実施状況報告書

新卒看護師の職場サポートプログラムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 19K10748
研究機関松蔭大学

研究代表者

中澤 沙織  松蔭大学, 公私立大学の部局等, 助教 (50784477)

研究分担者 鈴木 英子  国際医療福祉大学, 医療福祉学研究科, 教授 (20299879)
冨田 幸江  松蔭大学, 公私立大学の部局等, 教授 (50331567)
横山 ひろみ  埼玉医科大学, 保健医療学部, 講師 (30795521)
千葉 今日子  埼玉医科大学, 保健医療学部, 助教 (00761181)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワードサポート / 新卒看護師 / バーンアウト
研究実績の概要

研究者らは新卒看護師のバーンアウトを予防し職務を継続するためのサポートプログラムを構築することを目的とし研究を進めてきた.研究2では新卒看護師の最も身近な先輩看護師である実地指導者からのサポートを評価する尺度を開発した.2020年度は、作成した尺度を見直し解析し直し15項目から17項目へ修正した.また研究3として実地指導者からのサポートがバーンアウトに及ぼす影響を明らかにするために調査を行った.
【研究方法】首都圏内の大学病院および国立系病院の新卒看護師765名を対象に無記名自記式質問紙調査を行った.分析はバーンアウトを目的変数とし、重回帰分析の結果を基に仮説モデルを設定し、共分散構造分析を実施した.
【結果】有効回答者は新卒看護師520名であった.(以下、括弧内はパス係数:P値、R2:説明率を示す)バーンアウトの影響要因として、「実践面のサポート」と「情緒面のサポート」で構成された【実地指導者からのサポート】は、バーンアウトを直接低減していた(-0.21:P<0.01、0.66).「全く別に仕事に就きたい」、「1週間の超過勤務が5時間以上」、「勤務場所が希望の配置ではなく不満」で構成された【職務不満】はバーンアウトを直接高めていた(0.71:P<0.01、0.66).「看護をすることが楽しい」、「仕事と私生活の両立」、「看護をすることに自信がある」、「価値ある人間であると思う」で構成された【看護の充実感】はバーンアウトには直接影響していなかった.
【考察】実地指導者からのサポートは新卒看護師のバーンアウトを低減することが明らかとなった.先行研究では同様の結果は見当らず、本研究の新知見であると考える.実地指導者からの詳細なサポートを新卒看護師におこなうことでバーンアウトを低減することができると考える.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

1: 当初の計画以上に進展している

理由

予定よりもスムーズに調査ができたため。

今後の研究の推進方策

1.本研究結果を、学会発表や論文として発表していく。
2.調査対象が限定されているため、他の集団においても調査を行っていく。
3.昨年は新型コロナウイルス感染症の影響により、新卒看護師の看護の知識、技術の不足や精神的な負担が多いと予測されており、コロナ禍にある新卒看護師において、同様の調査を行うとともに、尺度の信頼性妥当性を検討するための調査を行っていく。
4.実地指導者からの詳細なサポートがバーンアウトに影響することが明らかとなったため、今後この結果を臨床でも活用していけるよう病院と調整していく。

次年度使用額が生じた理由

新型コロナウイルス感染症の蔓延により、学会発表がリモートとなったため使用しなかった。今年度は、残高を含め、国内外の学会に出席すること、英文の翻訳に使用する予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2021 2020

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 新卒看護師が効果的と認識する実地指導者からのサポート グループインタビューを用いて2021

    • 著者名/発表者名
      中澤沙織,鈴木英子,川村晴美,田辺 幸子
    • 雑誌名

      日本健康医学会雑誌

      巻: 29 ページ: 450-456

    • 査読あり
  • [学会発表] 新卒看護師が認識する実地指導者からのサポート ―グループインタビューを用いて―2020

    • 著者名/発表者名
      中澤沙織,鈴木英子,川村晴美,田辺 幸子
    • 学会等名
      第40回日本看護科学学会学術集会

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公開日: 2021-12-27  

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