本研究の目的は、看護師のペイシェントアドボカシーの実践を支える心理的安全性の高い環境づくりガイドを開発することである。2021年度は、2020年度から取り組んできた心理的安全性の概念分析について継続して取り組んだ。研究代表者および研究分担者2名の3名でDiscussionを重ね、先行要件・属性・帰結に分類された事柄をカテゴリーに整理した。 先行要件としては、リーダーシップの特徴、働く環境、組織における関係性の3つのカテゴリーが抽出された。 属性としては、社会関係的な因子、信念の共有のような他者との関係性における認識などが抽出された。 帰結としては、コミュニケーションの改善、相互支援の関係を前提にした個人やチームとしての行動化(take action)、声をあげること(speak up)への後押し、ケアの質と安全性の改善、エラー報告の推進が抽出された。 これらの結果を研究論文としてまとめ、結果をもとに、臨床現場の看護師を対象にしたインタビューガイドを作成する予定であったが、研究代表者の健康上の理由により、研究活動が中断している状況である。
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