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2022 年度 実施状況報告書

看護師の備災活動に関するアクションリサーチ

研究課題

研究課題/領域番号 19K10781
研究機関東北文化学園大学

研究代表者

太田 晴美  東北文化学園大学, 医療福祉学部, 准教授 (90433135)

研究分担者 山田 典子  日本赤十字秋田看護大学, 看護学部看護学科, 教授 (10320863)
尾山 とし子  日本赤十字北海道看護大学, 看護学部, 教授 (80269456)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2024-03-31
キーワード災害看護 / 備災 / アクションリサーチ
研究実績の概要

本研究の目的は、①仕事(職場)を持ちながら外部の災害看護組織に所属する(パラレ
ルな活動)により、日常備災活動の意義と教育・訓練方法の構築、②急性期病院以外で働く
看護師が日常と災害のつながりを考え、個人の備災と職場への貢献ができる人材育成を目
指すことである。アクションリサーチで①実践者(研究ワークショップ参加者)と研究者の協働、②実践の問題を解決する、③実践を変化させることに焦点を置いていて研究を行っている。
2022年度は、平常時には個々の職場で働きながら、備災活動を行う組織で活動している看護師とワークショップを行った。具体的には、ワークショップで①北海道版避難所運営ゲーム(Doはぐ)を経験者グループ、初心者グループに分けて避難所運営を体験、②Doはぐで初心者グループが開設した避難所に経験者グループが看護支援者として活動する想定をシミュレーションを行った。③新型コロナウィルス禍において、備災活動を行うことが停止していたため、備災活動を行う組織的な活動目的や個々人が参加する意義等をディスカッションした。その結果、新型コロナ対応等で多忙にしていたことや、災害支援活動、災害研修、意識を同じにする仲間の存在との距離感等から、備災活動継続に影響を及ぼしていたことが明らかになった。
新型コロナ禍においては災害発生時に他地域からの支援受け入れ等が困難であり、地域内で解決しなければならない状況にあった。しかし、地域内であっても感染対策上、災害研修や他施設とのかかわりが制約されたことにより、備災活動や人材育成方法等、新たな方略を立てなければならい事が明らかになった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

新型コロナウィルス禍において、現場の看護師は感染対策上、職場外のワークショップ等に参加することが困難であったためワークショップ開催が遅れ、2022年度に初開催となった。また、感染対策上、人材育成には新たな工夫が必要となり、ワークショップ参加者と共に方略を探るところから始めなければならず、人材育成方法の検討に至っていない。

今後の研究の推進方策

これまでに実施した北海道胆振東部地震時に看護管理者だった方へ行ったインタビューでは、中小規模病院、慢性期病院等のデータを抽出したところである。看護職員の備えの重要性や個々の心構え、日ごろの看護に対する向き合い方などが抽出され、備災活動の重要性が示唆されている。この結果について論文としてまとめ公表する予定である。
備災活動を継続する看護師のワークショップを1回開催し、職場外のネットワークは個人の備えと職場での備災活動をどのように支えていくかディスカッションする。また災害に取り組む看護師育成の人材育成に寄与するための方略を参加者メンバー間で協議し、方略を探る。特に、新型コロナ禍等で日々の業務が煩雑となる中でも継続的に取り組むためには、何を、どのようにすべきかを明らかにする。さらに、地域で災害時に対応しなければならない現状を鑑み、地域内ネットワークを形成することが備災活動にどのように役立つかをワークショップ参加メンバー間で話し合い、継続的なネットワーク活動の要素を見出す。ワークショップの前にインターネット会議等を利用し、少人数単位で組織活動に関する意見を聞き、効率的に進める予定である。
2023年度が最終年度となるため、職場を持ちながら外部の災害看護の組織活動を行うことの意義、継続の困難性と重要性、看護師の人材育成方略を明らかにし、論文としてまとめる予定である。

次年度使用額が生じた理由

新型コロナ禍が継続し、ワークショップ開催や地域外への移動制限等があり、全体計画が遅れてきた。2023年度はワークショップ開催を短期集中で行い、参加者との最終的なディスカッション並びに、必要となる研修会企画・トライアルを実施する予定である。そのための会場費、旅費等が必要となる。

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公開日: 2023-12-25  

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