今年度は、模擬患者を対象とした実験を行う予定であったが、令和1年度に実施した剥離試験に対して、追加実験が必要となったため、実施した。垂直方向に剥離するための機材を購入し実験を行った。方法として、対象とした固定方法は、ドレッシング材、留置針接続部固定、サージカルテープの切れ込みの3種類を選定した。ドレッシング材は留置針接続部にあたる箇所に切れ込みがあり、周囲に不織布補強がある3種類と、切れ込みおよび不織布がないフィルム1種類の計4種類、留置針接続部固定の形状はオメガ固定(テープ幅:12.5mm、25mm)、アルファ固定(12.5mm)、クロス固定(25mm)の4種類、サージカルテープの切れ込みは、切れ込みなし、端から25mm、50mm、75mmの4種類とした。計測機器を使用してカテーテルを300mm/minで各5回牽引した際の剥離強度および剥離時間を計測した。その結果、切れ込みのあるドレッシング材およびサージカルテープを使用することが固定強度を担保するうえで絶対条件であることが明確となった。
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