研究課題/領域番号 |
19K10820
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
近藤 浩子 群馬大学, 大学院保健学研究科, 教授 (40234950)
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研究分担者 |
近藤 由香 群馬大学, 大学院保健学研究科, 准教授 (00369357)
中村 美香 群馬大学, 大学院保健学研究科, 助教 (10644560)
辻村 弘美 群馬大学, 大学院保健学研究科, 講師 (70375541)
吉田 亨 十文字学園女子大学, 人間生活学部, 教授 (80174936)
秋山 美紀 東京医療保健大学, 医療保健学部, 准教授 (10434432)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 援助要請行動 / 援助要請スキル / アサーティブ / 臨地実習 |
研究実績の概要 |
予備調査「臨地実習における看護学生の援助要請行動に関する研究」について,下記の学会発表を行った。 臨地実習を経験した看護系大学2~4年次生を対象に,無記名質問紙調査を行った。調査内容は,臨地実習において1)看護実践,2)患者との関係,3)教員/指導者との関係について, それぞれ困ったことがあったか,それについて相談したか,また援助要請スキル尺度(本田,2010),開示状況質問紙(遠藤,1989),アサーティブネス行動尺度(鈴木,2004),他者支援尺度(中原,2010)に回答を得た。データ分析は,学年別に相談した者の割合を算出し,次に4つの尺度得点を一元配置分散分析で学年別に比較した。さらに実習中に困ったことがあった者を抽出し,このうち「相談した群」と「相談しなかった群」の間で4つの尺度得点をMann-WhitneyのU検定で比較した。調査は,大学の倫理審査委員会を経て実施した。 結果は,有効回答が190名であった。1)看護実践について困ったことがあった者の割合は,各学年90~100%,うち相談した者の割合は90~100%であった。2)患者との関係については,同様に前者が60~900%,後者が80~90%であった。3)教員/指導者との関係については,前者が20~80%,後者が50~70であった。4尺度のうち他者支援尺度のみ学年差がみられ,2年次が最も高く支援を受けていた。また困ったことがあった者のうち,「相談した群」は「相談しなかった群」に比べ援助要請スキルおよび開示状況の尺度得点がやや高く,また若干アサーティブな傾向にあった。 以上,臨地実習において困ったことを相談したかどうかは,学生の援助要請スキル,開示状況,アサーティブネス,他者支援と必ずしも関連してはいなかった。しかし教員/指導者との関係について相談できた学生は,援助要請スキルが高かったことが示された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
あたらな調査を行うための施設開拓が,自粛規制のため困難になっている。
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今後の研究の推進方策 |
今年度中に,調査協力施設を調整し,調査を実施できるように,協力施設への打診方法を検討する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
調査の実施ができなかったため,協力施設への打診のための訪問,調査用紙作成,郵送ができなかった分の費用が未使用となった。この分は本年度に実施する予定である。
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