研究課題/領域番号 |
19K10823
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
三笘 里香 熊本大学, 大学院生命科学研究部(保), 教授 (10305849)
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研究分担者 |
山内 豊明 放送大学, 教養学部, 教授 (20301830)
福山 美季 熊本大学, 大学院生命科学研究部(保), 助教 (40452875)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | フィジカルアセスメント / シミュレーション |
研究実績の概要 |
本研究では、研究課題の核心をなす学術的「問い」として、「看護基礎教育課程において、シミュレータを用いた教育が緊急時の対処能力の基礎となる学生のフィジカルアセスメント能力を強化することができるか」を設定し、リアルタイムでフィジカルアセスメントするという観点から、高再現性シミュレータを用いて、この問題に取り組んでいる。 緊急時の対処能力の基礎となるフィジカルアセスメントに焦点を当てるため、生命に直結するフィジカルアセスメントとし、高再現性シミュレータを用いてトレーニングを行うための『シミュレーション内容の焦点化』を進めた。看護師および看護学生を対象としたアセスメント能力向上を目的としたシミュレーション教育の効果についての先行研究から、十分な期間を設けた反復トレーニング、事前学習やディスカッションによるフィードバックが有効であることが示唆された。また、開胸・開腹術後の早期離床に関する先行研究から、医療者が患者および離床阻害要因に関する知識不足により離床が遅延していることが示唆された。文献レビューによりシミュレーショントレーニングにおいて学生の強化すべき知識と効果的なトレーニング方法について整理することができた。既にICUで実習を行った学生の実習記録から、学生が病棟実習において経験するフィジカルアセスメントとの相違点を明らかにし、リアルタイムで求められるフィジカルアセスメントについて整理している。文献レビュー結果および実習記録分析結果から得られた内容を統合することにより、シミュレーション内容を焦点化し、トレーニング方法の検討へと進める予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2019年度は、アセスメント能力向上を目的としたシミュレーション教育に関する文献や術後早期離床に関する文献の分析と学生の臨地実習におけるフィジカルアセスメントの実態の分析結果から、フィジカルアセスメントのなかでも焦点化するシミュレーション内容について整理できており、概ね順調に進んでいると言える。また、文献レビュー結果から効果的な教育方法に関する情報も得ることができたため、トレーニング方法についての検討にも着手することができた。
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今後の研究の推進方策 |
2020年度は、2019年度に整理した情報に基づき、コンピュータに連動した人体シミュレータを用いたシミュレーションとeラーニングで構成するシミュレーショントレーニングプログラムを作成する予定である。『シミュレーション内容の焦点化』の結果に基づきシミュレーション場面を設定し、臨床状況を時間に沿って再現することにより、時間経過とともに看護師が行うフィジカルアセスメントについてのシナリオを作成する。その後、コンピュータに連動した人体シミュレータを用いてシミュレーションができるようにシナリオを展開させる予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
交付決定額ではシミュレータSCENARIOを購入できないため5年間レンタルする計画であった。本研究以外の共同研究計画によりシミュレータSCENARIOを購入することになったため、使用額に変更が生じた。
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