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2021 年度 実施状況報告書

高齢者介護施設における慢性感染症要介護高齢者の受け入れ体制モデルの構築

研究課題

研究課題/領域番号 19K10834
研究機関順天堂大学

研究代表者

横山 久美  順天堂大学, 医療看護学部, 講師 (50434436)

研究分担者 島田 広美  順天堂大学, 医療看護学部, 先任准教授 (00279837)
小元 まき子  順天堂大学, 保健看護学部, 准教授 (20310310)
高梨 あさき  順天堂大学, 医療看護学部, 准教授 (60567361)
糠信 憲明  広島国際大学, 看護学部, 准教授 (20412348)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2023-03-31
キーワード高齢者介護施設 / 慢性感染症 / 要介護高齢者 / 受け入れ体制整備
研究実績の概要

本研究の最終目的は,高齢者介護施設において,慢性感染症を有しながら支援を必要とする要介護高齢者(以下、慢性感染症要介護高齢者とする)を受け入れるための体制モデルを構築することであり、4段階の計画から構成されている.
2021年度は2つ目の計画である、高齢者介護施設における慢性感染症要介護高齢者の受け入れの現状と慢性感染症が入所判定に及ぼす影響,さらに受け入れを可能にする要件を明らかにすることを目的として質問紙調査を実施した.
調査対象地域は、47都道府県を6ブロックに分け,各ブロックからHIV陽性者累積数が多い3都道府県を選出した.調査対象数は、介護保険施設(特別養護老人ホーム;以下,特養,介護老人保健施設;以下,老健)および認知症対応型共同生活介護(グループホーム;以下,GH),有料老人ホーム(以下,有料)各1,000施設とし、調査対象は施設長あるいは入所判定に係る施設職員,各施設1名とした。
調査の結果、計647件(特養148件、老健132件、GH179件、有料181件、その他5件、未回答2件)から回答を得た(回収率16.2%)。入所の受け入れが可能な感染症は、7~8割の施設でMRSAやB型およびC型肝炎と回答し、受け入れ経験を有していた。一方でB型およびC型肝炎と同様に血液媒介感染症であるHIV陽性者については受け入れの経験は2.3%であり、受け入れについての相談を受けたことがない、入所を想定していないという回答が7~8割を占めた。また感染症を有する者の受け入れへの気がかりを約9割の者が有しており、協力医療機関などの外部からの支援や介護方法についての具体的な説明、相談できる専門家が身近にいることなどが必要とされていた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

2020年度から準備を進めていた質問紙調査に着手したものの、調査の実施のタイミングが新型コロナウイルス感染症の再拡大の時期と重なったこともあり、十分な回答を得るには至らなかった。
また、研究の計画3にある、慢性感染症要介護高齢者の受け入れ経験のある施設へのヒアリングへの協力依頼も行ったものの、協力を得ることができなかったため、次の段階の研究に向けて改めて協力施設の検討が必要である。

今後の研究の推進方策

2022年度は、2021年度に実施した研究2の質問紙調査の結果を整理するとともに、研究3のヒアリング調査が実施できるよう、対象施設の選定と依頼を行う。高齢者介護施設は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大リスクと感染症発生による影響が大きいため、感染流行を予測し協力依頼時期を設定するとともに、感染対策を厳重にした上で調査を実施できるように準備する。

次年度使用額が生じた理由

2020~21年度にかけて、新型コロナウイルス感染症の流行により当初予定通りに研究を遂行することが困難であった。
2021年度には高齢者介護施設を対象に質問紙調査を実施することができたため、関連学会にて成果発表に必要な予算を計上するとともに、実施予定のヒアリング調査での交通費や謝金などの費用として使用する予定である。

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公開日: 2022-12-28  

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