研究課題/領域番号 |
19K10840
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研究機関 | 関西医科大学 |
研究代表者 |
三木 明子 関西医科大学, 看護学部, 教授 (30315569)
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研究分担者 |
篠崎 良勝 城西国際大学, 福祉総合学部, 准教授 (80405737)
的場 圭 関西医科大学, 看護学部, 講師 (20780448)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 暴力対応 / 訪問看護師 / 訪問介護員 / トレーニング |
研究実績の概要 |
本研究は、訪問看護師・介護員へのヒアリング調査・ニーズ調査を実施し、日本独自の訪問看護師・介護員における暴力への対応力向上のためのトレーニングプログラムを作成する、トレーニングマニュアル・手引きと解説を作成し、トレーニング研修およびファシリテーター研修でプログラムの有用性を検証することを目的としている。
2021年度は、地域を拡大し、様々な事業所でWebによるオンライン研修を実施した。実際に在宅ケアの現場で発生した薬物混入事件や強制わいせつ事件を想定し「執拗に飲食を進める利用者・家族への対応場面」「セクシュアルハラスメント発言を繰り返す利用者への対応場面」を練習した。埼玉での立てこもり事件後は「理不尽な要求をする利用者家族への対応場面」の内容をさらに具体的にし、オンラインでのロールプレイを実施した。
2021年9月に滋賀県、10月に兵庫県と大阪府、12月に滋賀県、2022年1月に滋賀県、静岡県、2月に兵庫県、埼玉県、3月京都府と地域を拡大し実施したが、トレーニング内容のニーズは高く、また実施後のアンケート結果では満足度は高かった。今回、滋賀県では事例を提供し、多事業所、多職種(訪問看護師、訪問介護員、ケアマネージャー)、管理者と非管理者でグループワークを実施し、各グループにファシリテーターを配置して行った。発言の少ないグループもあったが、比較的ファシリテーターの進行はスムースであった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
当初計画していた対面でのトレーニングマニュアル・手引きの作成は、コロナ禍では難しいため、オンラインでのロールプレイやグループワークにトレーニング内容を変更している。しかし、対面と比べてトレーニングできる内容が限定されるため、Web研修の教材作成へと変更することとした。そのため、プログラムの有用性の検証に至らなかった。
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今後の研究の推進方策 |
在宅での暴力等の事件が発生していることから、訪問看護師・介護員の暴力への対応に関するトレーニング研修のニーズは高いが、コロナ禍の影響が続き、接触を伴う集団でのトレーニングの実施は現実的に難しい状況である。そのため、少しでも現実に近づけるよう動画などの教材を作成し、研修プログラムを検討する。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍で接触を伴う暴力対応のトレーニングを実施することが難しく、次年度に動画教材の作成を検討しているため。
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