研究課題/領域番号 |
19K10853
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研究機関 | 宮城大学 |
研究代表者 |
霜山 真 宮城大学, 看護学群(部), 講師 (00626559)
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研究分担者 |
佐藤 大介 公立小松大学, 保健医療学部, 准教授 (20524573)
鈴木 優 宮城大学, 事業構想学群(部), 准教授 (70612779)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 遠隔看護 / 慢性呼吸不全 / 遠隔医療 / セルフケア / セルフマネジメント / ICT |
研究実績の概要 |
今年度から2年間、慢性呼吸不全患者に対する遠隔看護の長期効果の検証として、研究協力機関に依頼し対象者の確保後、研究説明に同意が得られた慢性呼吸不全状態にある在宅療養患者を対象に、遠隔看護システムの運用を予定している。これまでの研究で慢性呼吸不全患者に対して効果的であった遠隔看護の質を、臨床看護師による実践能力により高めることで、より早期に医療介入を受けることが可能となり、急性増悪を防ぐことができると考えた。急性増悪を防ぐことで、患者の生命予後の延長やQOL向上に寄与できると考えた。 まず、遠隔看護システムを運用する際は統一した遠隔看護技術が必須であるため、本研究に協力をして頂く外来看護師を対象に研修会を開催することで、遠隔看護システムによるケアの統一性を図るために協力者を募ることを計画した。これまでの研究成果の発表を関連学会で行うことで、成果の公表と共に、研究協力者を募ることを行った。その結果、全国の研究協力者を得ることができ、研修会に向けて情報収集を行うことができたが、新型コロナウイルス感染症拡大のため、現地に赴き、研究協力者との打ち合わせを十分に行うことができておらず、研修会の開催に至っていない状況である。 一方で、遠隔看護システムの改修を行い、より使用しやすいインタフェースや端末の検討を研究分担者と行った。また、安全に遠隔看護システムが行えるように、SIM閉域網を用いた通信環境および独自のフレッツ通信網の構築を行った。その結果、以前の遠隔看護システムに比べ、安全かつ利用しやすい仕様となり、患者情報の取り扱いをより安全に行うことができるようになった。今後は、臨床現場における実証再開に向けて、利用できる環境構築を行うことが必要となる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2020年1月以降、全国で新型コロナウイルス感染症の感染拡大が起こり、研究協力者である臨床看護師や医師との打ち合わせや調整を行うことが難しくなった。そのため、看護師に対する研修会および患者への説明などに関して、研究活動を縮小せざる負えない状況となっているためである。
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今後の研究の推進方策 |
本研究遂行のための工夫として、研究協力者であった呼吸器内科医師より専門的な助言を得ることが可能であるため、感染症予防策を講じながら、臨床現場での研修会やデータ収集を行っていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い、予定していた研究協力者との打ち合わせや研修会が実施できなかったため、余剰が発生した。次年度の予算使用計画として、今年度の計画から遅延している内容である、研究協力者の確保と遠隔看護システム運用を行う準備を進めるための費用(旅費、会場費)、遠隔看護システム運用による物品費(タブレット端末、バイタルサイン機器)、通信費を支出することを考えている。
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