研究課題/領域番号 |
19K10867
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研究機関 | 四條畷学園大学 |
研究代表者 |
藤永 新子 四條畷学園大学, 看護学部, 教授 (70508663)
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研究分担者 |
東 ますみ 神戸女子大学, 看護学部, 教授 (50310743)
石橋 信江 神戸市看護大学, 看護学部, 准教授 (50453155)
鈴木 幸子 四條畷学園大学, 看護学部, 教授 (60285319)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 成人期 / ヘルスリテラシー / 行動変容 / 生活習慣 |
研究実績の概要 |
中高年の有職者に対し、ヘルスリテラシーの調査を6月から7月にかけて実施し、241名(回収率65%)の回答を得た。結果、必要な情報を80%の人は収集していたが、信頼性の判断については50%程度であった。情報を基に健康改善のための計画・実施に関しては60%程度の人が決めることができると回答していた。また、検診結果についても90%程度の人が確認しているが、その項目の意味については80%程度にとどまっていた。成人期における健康習慣の改善には仕事優先であることが先行研究で報告されており、本研究結果においても、残業の影響として、持病の悪化、疲労による体調不良、家族のケアができない等体調管理に影響してた。生活習慣として運動習慣や食生活に対する実施では、身近で手軽にできることから改善しているが、ストレスや悩みごとについては程度の差はあるが多くの人が抱えていた。このことから個人の意識だけでなく職場環境の改善が示唆された。 アンケートを行った人の内、生活改善を行いたい人に対し、3回(8月10月12月)のワークショップを行った。ワークショップの参加者は13名であり、身体の見える化、専門家によるミニ講義(①食事②運動③病気)、演習(①食育モデルによる食事の見える化②PTによる運動)、参加者同士の情報交換を行った。参加できない人には、オンデマンドによる視聴を促した。参加者からは、体の見える化により自分の状況を把握できた、参加者が頑張っているので自分も頑張れたなどの意見が聞かれ、健康に関する動機づけと実践に繋がった。また、ワークショップ後のインタビューでは、参加動機として身体の衰えを自覚した、今の自分の生活が今後につながることが分かったなどを語っていたが、多くは、1つだけでなくいくつもの状況が重なっている事が動機づけとなっていた。このことから成人期においては生活習慣改善を意識する動機づけが必要である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
今年度は、ヘルスリテラシーアンケート調査並びに、ワークショップの開催、それに伴う評価を行った。データを整理し発表していくまでには至っていないが、概ね計画としては遂行できている。
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今後の研究の推進方策 |
データ収集は終了しているため、そのデータを整理し公表している予定である。現在国際学会での発表を予定しており、その後論文化していく予定である。 また、今後参加者へのフォローアップのために、ミーティングを開催予定にしている。
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次年度使用額が生じた理由 |
中高年の健康管理において身体の見える化が行動変容のきっかけになることが本研究結果から得られた。また、ストレスも抱えていることも推測されたが、心の見える化までには至っていないため、次年度においてワークショップのフォローとして自律神経測定器を用いて見える化することを計画している。
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