研究課題/領域番号 |
19K10881
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研究機関 | 医療創生大学 |
研究代表者 |
樅山 定美 医療創生大学, 看護学部, 講師 (30713838)
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研究分担者 |
掛谷 和美 西武文理大学, 看護学部, 講師 (90779571)
狩谷 恭子 医療創生大学, 看護学部, 准教授 (40589686) [辞退]
段ノ上 秀雄 和洋女子大学, 看護学部, 講師 (40555596)
柳 久子 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (10241811)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 高度救急救命 / 救急医療チーム / 協働的意思決定 / 看護師役割 / 看護教育プログラム / 家族看護 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、救急医療チームで支える協働的代理意思決定(Shared Decision Making:以下SDMとする)について救急看護師と議論を行うことで、SDM支援における救急看護師の役割を明確にする。さらに、それに基づきSDM支援のプロトコル確立と看護教育プログラムの構築を目指すものである。 2020年度は、救急医療チームとして重要な位置づけを担う、急性・重症患者看護専門看護師(以下CCNSとする)にインタビュー調査を行った。調査内容は、協働的意思決定を中心に、CCNSが認識するSDMを困難にしている実態とその理由、または成功体験などインタビューガイドを用いて半構造化面接法で行った。面接場所は新型コロナウイルス感染症(以下COVID-19とする)に対応し、3密が避けられる場所を確保し実施した。調査機関についてはCOVID-19の状況が長期にわたっており、当初予定していた調査期間を大幅に延長することになった。研究調査対象者の選定にスノボールサンプリング法を用いたが、COVID-19の対応もあり非常に苦しい状況であった。しかし、研究目的に賛同して頂けた対象者15名に対してインタビュー調査を終えることができた。現在は、15名すべての音声データーに対して逐後録を作成している。一方で、今回辞退に至ってしまった対象者の方々に対しても、本研究に対して賛同と応援をして頂いており、お礼を申し上げる。 今後の予定は、CCNSから得られた生の言葉をデータとして、質的データ分析支援ソフト(NVIVO)を用いて言語的表現を分析する予定である。分析にはベレルソンの内容分析を参考に行う予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2019年度から続いている新型コロナウイルス感染症(以下COVID-19とする)の影響が大きい。 本研究は、看護師がSDMを困難にしている理由を明らかにするために急性・重症患者看護専門看護師(以下CCNSとする)にインタビュー調査を行い基礎資料とすることが目的の一つである。その研究対象者は、COVID-19において第一線で活躍する看護師でもあり、調査日程や調査場所も含め非常に難渋を要した。また、医療現場に対して更なる負担にならないように十分に配慮した対応を行う必要があり時間を要した。
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今後の研究の推進方策 |
2021年度は、急性・重症患者看護専門看護師(以下CCNSとする)に行ったインタビューの逐後録の作成を実施していく。また、質的データ分析支援ソフト:NVIVOを用いて分析を行う予定である。 現在も、新型コロナウイルス感染症(以下COVID-19とする)が収束していなく、インタビュー内容の分析や、分析内容の妥当性などを検証においても対面でのすり合わせができない状況が予測される。時間を要するかもしれないが、情報における安全性の確保をしつつ、遠隔でのすり合わせを行う予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルス感染症(以下COVID-19とする)に対応を考えなければならず、研究計画の変更を余儀なくされた。その為実質の使用額にずれが生じている。変更内容は以下の通りである。 1.インタビユー調査において、当初はフォーカスグループインタビユーを予定していたが、新型コロナウイルス感染症(以下COVID-19とする)に対応するため調査方法の見直しを検討した。検討しなければならない理由は以下の3点である。 1)フォーカスグループインタビュ―は3密を作り出す。2)CCNSはCOVID-19に対して、病院内で大きな役割機能を実践しているため十分な配慮が必要である。3)感染に対して厳重な管理体制を行いながら研究調査を実施するうえでもグループより個人へのインタビューの方が安全性を確保しやすい。以上、研究者と検討した結果、COVID-19の対策によりインタビューの方法が変更しても本来の研究目的に大きなずれはないと判断した。 今年度は、当初の予定通りの予算執行を行う予定である。
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