研究実績の概要 |
本研究「治療中のがん患者のセルフケア能力とストレングスモデルの融合型看護プログラムの開発」の研究として「治療期にあるがん患者のセルフケア能力尺度」(Kumiko YOSHIDA,Kiyoko KANDA,Development and Validation of the Self-care Agency Scale for Cancer Patients under Treatment,THE KITAKANTO MEDICAL JOURNAL,67(1),13-21,2017.を活用した融合型看護プログラムの評価研究の計画について本学倫理審査により承認を得た。新型コロナウイルス感染拡大により調査は待機中である。そこで、セルフケア能力の支援をさらに手厚く構築していくために、患者がもっている希望とセルフケア能力との関連を重視し、がん患者の希望に関する文献を体系的に明らかにしセルフケア能力との関連も得ておくことを目的に「がん患者の希望に関する文献レビュー -セルフケア能力との関連の考察-」について取り組んだ。国内外の看護研究の論文51編を対象文献として、論文の動向、研究結果の概要を構造化しまとめた。結果として、動向は国内文献では質的研究が多く、一方、海外文献では量的研究が多く、研究結果の概要は、希望の内容や希望の影響要因などに区分された。さらに患者がもつ希望の内容は、がん患者のセルフケア能力(吉田・神田, 2012)と対応していることが考察された。これらの内容をまとめた論文は看護学会誌へ投稿中である。今後は、上記の結果などをふまえセルフケア能力の支援や融合型看護プログラムの開発に活用していくことも課題である。
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