研究課題/領域番号 |
19K10891
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研究機関 | 関西医科大学 |
研究代表者 |
林 優子 関西医科大学, 看護学部, 教授 (50284120)
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研究分担者 |
小林 寛子 関西医科大学, 看護学部, 助教 (10619068)
谷水 名美 関西医科大学, 看護学部, 講師 (50585495)
赤澤 千春 大阪医科大学, 看護学部, 教授 (70324689)
片田 範子 関西医科大学, 看護学部, 教授 (80152677)
山口 真有美 関西医科大学, 看護学部, 助教 (90599995)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 急性・重症患者看護専門看護師 / 倫理的実践知 / 質的統合法(KJ法) |
研究実績の概要 |
本研究は、クリティカルケア看護師の倫理的実践力向上や倫理的実践を導く手がかりにするために、クリティカルケア看護のスペシャリストである急性・重症患者看護専門看護師の倫理的実践知を明らかにし、体系化することを目的としている。 2019年度は、第1段階として、急性・重症患者看護専門看護師を対象としてグループインタビューを1グループ5名編成で2つのグループで実施し、クリティカルケア看護領域の看護場面で生じている倫理的問題に対して、急性・重症患者看護専門看護師がどのように対応し、どのように行動しているかを明らかにすることであった。研究開始に先立ち、本学倫理審査委員会で倫理審査を受け承認を得た(承認番号2019264)。その後、対象者の選定や研究参加の依頼を行い、グループインタビューの体制を整えた。しかし、COVID-19の影響でグループインタビューが困難となり、2019年度は、研究対象者の選定、文献レビュー、グループインタビューのガイド作成に留まった。インタビューガイドでは研究者間での統一を図るために、グループインタビュー方法と、半構成的面接による質問項目を明確にした。その項目はTannerの臨床判断モデル参考にした項目で、(1)倫理的問題への気づき、(2)その状況をどのように解釈し、(3)どう反応し行動したか、(4)その結果はどうだったか、などであり、倫理的実践の背景と事実についての語りを促すガイドラインを作成した。2020年度は、2019年度の計画【第1段階】急性・重症患者看護専門看護師を対象にグループインタビューの実施と質的統合法(KJ法)によるデータ分析の実施と、2020年度の計画【第2段階】急性・重症患者看護専門看護師によるパルス討論および多段ピックアップ法を実施する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
COVID-19の影響により、本学に集まって行うグループインタビュー実施が不可能となった。さらに、対象者が急性・重症患者看護専門看護師であることから、臨床業務に追われて研究参加が困難となった。そのために、2019年度のグループインタビューを2020年度の8月以降に延期した。したがって、当初の計画である(1)急性・重症患者看護専門看護師を対象にしたグループインタビューの実施と(2)質的統合法(KJ法)によるデータ分析が延期となった。
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今後の研究の推進方策 |
2019年度のグループインタビューと分析を2020年度の8月以降に延期した。【第1段階】急性・重症患者看護専門看護師を対象にしたグループインタビューの実施と質的統合法(KJ法)によるデータ分析を行う。さらに、その結果に基づいて実施する【第2段階】急性・重症患者看護専門看護師によるパルス討論および多段ピックアップ法を続けて実施する。
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次年度使用額が生じた理由 |
COVID-19の影響でインタビュー調査ができず、それに伴う人件費・謝金の予算が使用されなかったために次年度使用額が生じた。次年度使用額349,073円と2020年度人件費・謝金430,000円を合わせた779,073円を2020年度人件費・謝金の予算額とする。
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