研究課題/領域番号 |
19K10897
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
光永 憲香 東北大学, 医学系研究科, 助教 (30431597)
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研究分担者 |
吉井 初美 東北大学, 医学系研究科, 教授 (10447609)
大室 則幸 東北大学, 大学病院, 助教 (60632601)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 精神病性障害 / パーソナルリカバリー / 規定要因 / 看護師 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、精神病性障害を有する患者のパーソナル・リカバリーの指標が、入院の間にどのように変化し、そこでみられた変化が精神症状や、自尊感情の高さや自己効力感の高さとどのように関連しているのかについて調べることである。これらが明らかになることで、将来的に、より効果的なパーソナル・リカバリーへの支援を開発することができると考えられる。更に、このような支援を開発することで、質の高い精神医療を提供できるようになり、患者が疾患や症状による苦痛や困難をこえて、主体性の回復を感じることができるようになることが期待できる。 今年度は、研究計画書を倫理委員会に提出し、そこで承認を得た後に、3ヶ所の精神科病院の協力を得て調査を実施した。調査は、入院の間に2回実施した。1回目の調査(入院後調査)は、対象者の状態が落ち着き、研究協力への負担可能と主治医が許可した後に、本人からの同意を得らえた対象者に実施した。2回目の調査は、1回目の調査を実施した対象者の退院が決定した後のなるべく退院直前に実施した。その結果、研究に同意し評価を行った対象者は当初38名であったが、そのうち、当初の予定より早く退院したために、入院時の評価ができなかった者が1名、入院時の評価は行われたものの退院時の評価ができなかった者が3名、計4名が脱落したため、最終的な研究参加者は全員で34名(89%)であった。現在、これらの参加者からのデータを整理し、分析しているところである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
この1年間で調査を実施し、目標人数にほぼ達することができたため。
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今後の研究の推進方策 |
2019年度に行った調査で研究に同意し評価を行った対象者は当初38名であったが、そのうち、当初の予定より早く退院したために、入院時の評価ができなかった対象者が1名、入院時の評価は行われたものの退院時の評価ができなかった対象者が3名、計4名が脱落したため、最終的な研究参加者は全員で34名(89%)であった。 2020年度は、これらのデータを整理し、分析する予定である。分析方法としては、尺度の点数分布が正規性を担保できない可能性が考えられるため、ノンパラメトリック検定を行い検定していく。論文作成後は、論文の投稿や可能であれば、学会発表などもしていきたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
次年度は、いくつかの学会に参加予定であるため、その旅費に使用予定である。
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