研究課題
基盤研究(C)
褥瘡の悪化と虚血再灌流障害および生体の酸化ストレス状態の惹起の関与を動物モデルで検討した。褥瘡の進行には、創部における一酸化窒素産生量の低下や生体のアスコルビン酸の欠乏が影響することが示唆された。褥瘡の治癒にはハイドロコロイドドレッシング材の貼付が筋線維芽細胞の退縮を促し創の修復と再生に有効であることが示された。また、アスコルビン酸の投与は褥瘡の炎症反応の改善に有用である可能性が示唆された。
医歯薬学
褥瘡の発生・進行に係わる虚血再灌流障害や酸化ストレス亢進について、動物モデルを用いて創部における一酸化窒素産生量の低下と生体のアスコルビン酸欠乏の視点から示した。また褥瘡の治癒にハイドロコロイドドレッシング材貼付の有用性を示した。これらは褥瘡の創治癒機序の解明と新規治療法の開発に学術的意義がある。褥瘡の予防法や治療法の進歩に関連する研究は、褥瘡を患う人々のQOLの改善を目指す上で社会的意義がある。