研究課題/領域番号 |
19K10921
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研究機関 | 白鳳短期大学 |
研究代表者 |
内藤 紘一 白鳳短期大学, その他部局等, 講師(移行) (50781613)
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研究分担者 |
井澤 和大 神戸大学, 保健学研究科, 准教授 (10736185)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 心疾患 / 在宅 / 身体活動量 / 座位行動 |
研究実績の概要 |
当初の研究計画通り、社会福祉法人京都社会事業財団京都桂病院において「循環器疾患患者の退院後の客観的な身体活動・座位行動の実態調査」を開始した(京都桂病院研究倫理委員会承認番号:515)。3軸加速度計内蔵活動量計(以下、活動量計)を使用して心リハ患者の退院後2週間における客観的な活動量と関連因子を検討するために心リハを施行し、独歩で自宅退院した42症例の集積を行った。これらの症例に退院時に活動量計を装着し、2週間後に回収した。得られたデータから、座位行動(1.5メッツ未満)時間、軽強度活動(1.5から3.0メッツ)時間、中高強度活動(3.0メッツ以上)時間を算出した。その結果、装着時間の平均は約15時間であり、その中で座位行動時間は71%、軽強度活動時間は26%(歩行3%、生活23%)、中高強度活動時間は3%(歩行2%、生活1%)であった。また各指標は年齢、性別、運動耐容能、フレイル、教育歴、住環境などの違いで有意な差が認められた。このため、心リハ患者の退院後活動量は低いため介入対象であり、多様な因子が関連すると考えられるため、共通の評価指標となり得ると考えられた。 この研究成果を第25回日本心臓リハビリテーション学会学術集会において「心臓リハビリテーションの多職種連携における客観的な身体活動・座位行動の共通評価指標としての可能性」と題してポスター発表を行い、優秀演題賞を受賞した。現在この成果を基に論文を執筆中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
事前に入念な打ち合わせを実施していたため、スムースに研究を開始することができ、症例集積も順調であった。
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今後の研究の推進方策 |
京都桂病院での症例集積を進めると同時に、近大奈良病院でも症例集積が可能か打ち合わせを進める。また、「在宅における客観的な身体活動・座位行動の予測モデル」作成のための解析を行う。またその妥当性の検証を行うために、岩間循環器内科との連携を進め、倫理審査の準備を進める。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究協力先に設置予定のパソコンの購入を見送ったため(研究代表者の私物を使用)、その分の購入費が不要となったため、次年度使用額が生じた。また、学会発表関連の費用として、参加学会が近隣で実施されたため、交通費と宿泊費が不要となった。次年度は筋力測定に精度の良い機器を導入することで研究の精度を高めるために、筋力測定機器の購入費に充当する予定である。
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