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2021 年度 実施状況報告書

がん治療に伴う口腔粘膜炎の発生予防におけるゴマ油の有用性の検証

研究課題

研究課題/領域番号 19K10935
研究機関北里大学

研究代表者

葛城 建史  北里大学, 看護学部, 講師 (20782618)

研究分担者 岡田 忍  千葉大学, 大学院看護学研究科, 教授 (00334178)
西尾 淳子  千葉大学, 大学院看護学研究科, 技術専門職員 (30396692)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2024-03-31
キーワード口腔粘膜炎
研究実績の概要

がん治療により発生する口腔粘膜炎は、疼痛による摂食困難から脱水や栄養状態悪化、重度の場合には治療の変更や中止にもつながり、治療達成が困難となる。
また、敗血症など感染症の原因ともなり、積極的に管理する必要がある。
現在、口腔粘膜炎に広く有効な予防方法はなく、その予防や症状軽減の方法開発は重要な課題である。ゴマ油には、粘膜保護作用、抗酸化作用、抗炎症作用があることから、様々な作用を介して口腔粘膜炎を抑制する可能性が考えられる。
そこで、がん治療に伴う口腔粘膜炎がゴマ油の口腔内塗布により抑制されるかを明らかにすることを目的に研究を行っている。
まず動物実験として、ラットに5-Fluorouracil(5-FU)を投与する口腔粘膜炎モデルについて、①生理食塩水投与+生理食塩水口腔内塗布群(ネガティブコントロール群)、②5-FU投与+生理食塩水口腔内塗布群(ポジティブコントロール群)、③5-FU投与+ゴマ油口腔内塗布群(ゴマ油塗布群)の3群に分け、口腔粘膜炎の肉眼的観察、組織切片の観察、活性酸素マーカー、炎症性サイトカイン発現について分析し、発生予防効果とそのメカニズムを解析する予定であった。1年目の2019年度は、ラット15匹を先に述べた3群(1群あたり5匹)に分け、①には生理食塩水、②、③には、5-Fluorouracil 20mg/kg/dayを5日間腹腔内に投与し、投与終了翌日に舌と頬部粘膜を採取した。2020年度は、採取した舌と頬部粘膜の組織標本を作製した。2021年度は、舌の組織標本について、観察部位による差が出ないように陽性細胞数を5カ所ずつカウントし平均を取るよう観察を行ったが、バイアスを避けるために5カ所の選択をブラインド化した研究者以外の者が行うことと変更したため、分析中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

以前の新型コロナウイルス感染症対策の緊急事態宣言発令により、実験が進められない時期があったため、2021年度は、年度初めの時点で当初の計画から遅れていた。口腔粘膜炎モデルラットの舌の組織標本について、観察部位による差が出ないように陽性細胞数を5カ所ずつカウントし平均を取るよう観察を行ったが、バイアスを避けるために5カ所の選択をブラインド化した研究者以外の者が行うことと研究計画を変更したため、遅れが生じている。

今後の研究の推進方策

組織切片の観察、活性酸素マーカーと炎症性サイトカイン発現を測定し、ゴマ油塗布の効果について分析していく。
また、ヒトへの介入研究の準備を進めている。

次年度使用額が生じた理由

実験の進捗状況が遅れており、必要物品の購入が遅れているため。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2021

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 疾患の予防・治療としての口腔ケアにおけるゴマ油の有用性2021

    • 著者名/発表者名
      葛城建史、岡田忍、小川俊子、西尾淳子
    • 雑誌名

      Precision Medicine

      巻: 4 ページ: 696-699

URL: 

公開日: 2022-12-28  

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