研究課題/領域番号 |
19K10938
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研究機関 | 聖路加国際大学 |
研究代表者 |
中田 諭 聖路加国際大学, 大学院看護学研究科, 准教授 (90781477)
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研究分担者 |
山本 加奈子 聖路加国際大学, 大学院看護学研究科, 助教 (00833477)
牧野 晃子 聖路加国際大学, 大学院看護学研究科, 助教 (40791489)
吉田 俊子 聖路加国際大学, 大学院看護学研究科, 教授 (60325933)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 生活機能 / 集中治療室 / 在宅ケア / 介護施設 / 日常生活評価 |
研究実績の概要 |
集中治療室の重症患者は、手術による過大侵襲や治療に伴う安静臥床により、回復の遅延や生活機能の低下が生じる。また、重症患者は、一般病棟・外来・介護施設と様々な施設や部署を経ながら回復に至る。しかし、患者の救命率の向上がある一方、退出後の運動・認知・精神障害が継続し、退院後の社会復帰や長期的なQOL低下が知られるようになった。 集中治療室の患者の回復は、筋力や座位・立位などの運動機能や離床に主眼が置かれ、退室後の長期的視点に立った生活機能に基づく評価は行われていない。さらに、患者の異動する施設や部署間では、患者の生活機能に関する情報が分断されており、継続的な支援が困難な状況にある。本研究は、集中治療室から在宅までをシームレスにつなぐ生活機能の評価指標の開発と検証を行うことを目的として実施している。 初年度は、国内外のデータベースによる文献検索によって、集中治療室、一般病棟、外来、訪問看護ステーション、介護施設で使用されている生活機能と回復の評価、種類、項目、使用頻度、活用上の課題に関するる情報収集を行った。 また、学術集会の交流集会で本研究テーマでの意見交換を行い、生活機能の評価に関わる現状について実態把握を行った。生活機能の評価については、個々の施設間や部署間での差異が大きいことからさらに広く調査しその実態と課題整理を行う必要性について確認することが出来た。 今年度は、医療・介護施設や部署におけるヒアリングならびに調査研究のための交渉・準備を行う計画であったが、新型コロナ感染症の蔓延により困難な状況であった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
コロナ禍により、計画していた医療・介護施設や部署におけるヒアリングならびに調査研究のための交渉・準備を行うことが困難な状況であった。
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今後の研究の推進方策 |
コロナ禍により施設や部署において患者・利用者を取り巻く環境の変化も予測されることから、新たな文献調査による結果を含めて再検討して課題の分析整理を行う。 整理された課題ををもとに、実態調査として適切な施設や部署、ならびに調査内容を検討し、コロナ禍においても協力可能な医療職種の医療施設、介護施設などを選定し、医療従事者や介護者から患者・利用者の評価についてヒアリングならびに調査を行って実態把握を行う予定である。 また、それらの成果をまとめて学会等で公表するよう準備を行う予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
今年度計画していたヒアリング・現地調査や視察、学会参加がコロナ禍により不可となったため、旅費などの執行が出来ず使用額の変更となった。 次年度は、研究協力が得られる施設や部署との交渉を続け、ヒアリンクや可能な範囲での現地調査、把握した内容の分析を行い、得られた成果を学会等で発表を行う予定である。
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