研究課題/領域番号 |
19K10944
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研究機関 | 甲南女子大学 |
研究代表者 |
牧本 清子 甲南女子大学, 看護リハビリテーション学部, 客員研究員 (80262559)
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研究分担者 |
井上 満代 兵庫医療大学, 看護学部, 講師 (70803667)
周藤 俊治 奈良県立医科大学, 医学部, 准教授 (30420748)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | SLE / 疲労感 / 運動量 / 疼痛 / 日々の変動 / 睡眠時間 / モニタリング |
研究実績の概要 |
昨年度はコロナウイルス蔓延状態のため、臨床でアンケート調査を依頼することが困難であった。コロナが収束しかけたときに外来で、100部程度アンケート調査を実施することができた。しかし4月に入りまたコロナの感染者数が増加傾向にあり、今後データ収集を一次中断するようになることが予想される。 昨年度は、予備調査で収集したデータを解析した。20名のSLE患者に研究参加を依頼し、全員から自己評価による疲労感と疼痛、および眠りスキャンによる睡眠の質の指標(総睡眠時間、睡眠潜時、呼吸障害指数、脈拍数、呼吸数など)を4週間測定することができた。またこのうち17名は振動加速度計により、運動量(一日の歩数、中強度運動時間;MVPA、歩行距離など)を4週間測定することができた。一日の平均歩数は最低が2684±1565で、最大が8329±5477であった。一日のMVPA時間は最小が1.6±1.1分で、最大が19.9±13.5分であった。痛みは0から100の範囲で、平均値の最小が0±0から90.0±10.4まで差が大きかった。平均総睡眠時間は283±140分から478±59分の幅であった。平均睡眠効率は、最小が72±12%で最大が93.7±2.7%であった 倦怠感と睡眠時間や呼吸数・睡眠障害指数などとの有意な相関が約半数の参加者にみられた。運動量ではMVPAと夜間の呼吸障害指数や心拍数との中等度の有意な相関が7名にみられた。これらの相関は平均MVPA値などと関連がみられず、平均MVPA値が低い者においても日々の指標の変動と他の指標との相関がみられた。夜間に疲労感が高いと報告した日は夜間の睡眠時間が短い傾向にあった者が多かった。日々の痛みのレベルと倦怠感との中等度の有意な相関は4名にみられた。 これらのモニタリングデータの解析は終了しており、現在投稿準備中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
外来で患者に調査への参加を依頼をする必要がある。昨年度は、コロナウイルスの感染が関西では収束せず、外来に行くことが殆どできなかった。今後コロナの感染状況を見ながら、研究参加病院からのデータ収集の許可がおりればデータ収集を継続する予定である。
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今後の研究の推進方策 |
昨年度、コロナの感染状況が改善したときに、約100名に調査協力を依頼し、調査票を回収することができた。今年は、関東の病院にも調査を依頼し、さらに100名に研究参加依頼をする予定である。200名のデータ収集を終えてから、疲労尺度短縮版の開発を行う予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ感染が収束しなかったためデータ収集が遅れている。データ入力、データ解析、論文執筆の英文校正の料金などの経費を繰り越ししている。
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