研究課題/領域番号 |
19K10953
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
北村 愛子 大阪府立大学, 看護学研究科, 教授 (90772252)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 活動耐性回復プログラム / 急性心不全患者の経験 |
研究実績の概要 |
本年度は、昨年度に一次改訂した看護プログラムについて対象者7名に対して看護師21名が実施した。結果、1043の看護活動のうち主に1) 活動に関連するストレスを把握し活動耐性を診断する、2)基本的ニーズを満たす、3)増悪の危険性を防ぐために、心負荷を軽減する、4)苦悩を和らげる、5)活動耐性を高めていくケア、6)活動の耐性の限界を伝えストレス管理する、7)動機づけを行うという頻度順で実施していた。また、プログラムを受けた患者から必要だと感じた看護実践を半構造化インタビューで面接調査した結果、【日常生活の支援】、【呼吸の支援】、【身体的苦痛のケア】【睡眠の支援】、【機械音と環境整備】や【起動時の安全確保】が必要だと感じたと回答された。さらに【活動の指導】【歩ける実感がもてるような支援】【絶望的な感覚を持ちこたえ苦悩を受け止める支援】が必要で、【不安緩和】【医療者との関係性に気遣うことなくケアを受けたい】【退出時の心理的支援】についても希望された。 次にプログラムを実施した21名の看護師のうち同意が得られた15名を対象に、プログラムを使用しての改善の要望について、フォーカスグループインタビューを実施した。結果、「安全基準や判断基準を同一様式に記載しているほうが良い」ことや、看護活動の具体例の提示などの要望があった。実用化していく上での実践プログラムと実施データのリンク、実施項目のチェックリスト化、エビデンスについては基準として構成するなど、構成上の課題が示された。次年度は、改訂したプログラムを実施して評価しプログラムの開発を継続する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナの影響でフィールド変更に伴う倫理審査受審などデータ収集の期間に間が空いたと共に、感染がさらに増大したことによる、集中治療室への入室病態の変更に伴い、最終段階のデータ収集に難渋している。
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今後の研究の推進方策 |
既にリモート形式でのデータ収集方法に切り替えていることと、看護体制上もどの方も参加できるように数か所の所属部署の看護師に研究協力を頂いて、リクルートできるように待機し、開発を継続できるように工夫している。 計画の変更としては、データ収集期間延長に伴う分析、論文作成(翻訳等)公表が遅れると推定しているため、個別分析のみ進行しておき、データ収集後に全体分析にすぐにかかれるようにし、より一層の進度の遅れがないように努める
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次年度使用額が生じた理由 |
リモート及び郵送に必要な費用、論文作成後の英訳、学会投稿準備に使用する
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