国内の精神障害者が増加の一途を辿るなか、医療チームの一員として看護師には再発予防のための症状自己管理を目的とする心理社会的介入を担う重要な役割があり、有効で実行性のある介入法として認知行動療法(CBT)が注目されてきた。そこで本研究では、看護師による双極性障害者を対象とした短期集団認知行動療法(CBGT)プログラムを作成し、単群前後比較デザインにて再発予防効果を検討した。その結果、対象数が少なく再発予防効果の検討には至らなかったが、対象者には躁・うつ状態の前ぶれ症状と対処法への気づきがみられ、プログラムへの満足度も高かった。今後もデータの蓄積と、ランダム化比較試験による検証が必要である。
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