研究課題/領域番号 |
19K10964
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研究機関 | 中京学院大学 |
研究代表者 |
上坂 真弓 中京学院大学, 看護学部, 教授 (40734108)
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研究分担者 |
池松 裕子 名古屋大学, 医学系研究科(保健), 教授 (50296183)
山田 章子 山梨大学, 大学院総合研究部, 講師 (90437103)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 体位変換 / 心臓手術 / 循環動態パラメータ / 早期リハビリテーション / ICU看護 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、心臓手術後患者における初回体位変換直後から、循環動態パラメータが経時的にどのように変動するのかを明らかにし、看護師が体位変換実施の判断をするためのアセスメントを支える根拠を提示すること、および、実施後の異常の早期発見のための基礎データを得ることである。 2019年度からの、COVID-19の拡大・減少の繰り返しに伴い、ICUでのデータ収集は実施不可能であったため、国内外の文献レビューおよびデータ収集項目の精選を行ってきた。しかし、COVID-19の終息の見通しが立たず、大幅な研究計画の変更が必要であるため、研究課題に応じた研究デザインの修正・変更を検討した。現状において、病院およびICUでは面会制限があり、ICU内でのデータ収集目的での入室は難しいため、ICUでのデータ収集を行わない研究計画への変更を検討している。 また、昨年度は文献レビューより、「心臓手術後初回体位変換のアセスメントモデル」の作成を行った。今年度は、作成したアセスメントモデルの内容の見直しを行った。 「心臓手術後初回体位変換のアセスメントモデル:CAMP-AB4CD」は、CAMP=基地…体位変換実施環境(C:基準・標準、A:患者の同意、M:マンパワー、P:医師の指示)、AB4CD…患者状態評価(A:出血、B:呼吸、C:循環、C:意識・不穏、C:カテーテル類、C:カテコラミン、D:苦痛)の項目を心臓手術後初回体位変換を安全に実施するための評価指標とし、体位変換実施前および実施後も経時的にアセスメントができる内容である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
3年目であった2021年度は、データ収集およびデータ解析が主要な内容であったが、COVID-19の拡大・減少の繰り返しにより、ICUでのデータ収集が実施不可能であった。現状において、ICU入室患者のデータ収集を行うことは難しく、研究計画の見直しが必要であり、研究の進捗が大幅に遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
COVID-19の終息の見通しが立たないことにより、研究計画の修正および変更が必要である。研究課題が遂行できるよう、研究デザインの変更を行う。研究目的は、心臓手術後患者における初回体位変換直後から、循環動態パラメータが経時的にどのように変動するのかを明らかにし、看護師が体位変換実施の判断をするためのアセスメントを支える根拠を提示すること、および実施後の異常の早期発見のための基礎データを得ることである。これらのことから、カルテデータより後ろ向きに、心臓手術後患者における初回体位変換直後から、循環動態パラメータが経時的にどのように変化するのか、または、現状においてICU看護師が心臓手術後の初回体位変換実施に、どの循環動態パラメータを指標としているか等を調査することを検討する。
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次年度使用額が生じた理由 |
COVID-19拡大・減少の繰り返しに伴い、予定していた学会参加に関する旅費や参加費などの支払いが不要となったこと、また、データ収集が実施不可能であったため、データ収集に関する費用の支払いも不要となり、当該年度に予定していた予算を執行できなかった。 次年度においても学会参加および研究指導に関する支出は減じる見込みとなるが、研究デザインの変更・修正に伴い、研究方法に応じた支出が必要となる見込みである。
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