研究課題/領域番号 |
19K10975
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
金井 誠 信州大学, 学術研究院保健学系, 教授 (60214425)
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研究分担者 |
徳武 千足 信州大学, 学術研究院保健学系, 講師 (00464090)
芳賀 亜紀子 信州大学, 学術研究院保健学系, 講師 (10436892)
菊地 範彦 信州大学, 学術研究院医学系(医学部附属病院), 講師 (50447728)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 産後うつ病 / EPDS / 母児間スキンシップ / オキシトシン / コルチゾール |
研究実績の概要 |
産後うつ病の発症背景因子を解明する目的で、母体情報、妊娠・分娩経過、育児環境、出産直後・産後2週間・産後1ヶ月・産後6ヶ月におけるEPDSの点数、母親の児に対する愛着形成の心理的指標、妊娠末期の母体血中オキシトシン濃度、母体血中コルチゾール濃度(ストレス指標)などと、産後うつ病発症との関連性を解析することに加え、母児間スキンシップによる母の自律神経機能とオキシトシンおよびコルチゾール分泌への影響を検討する研究計画を立案し、以下の解析1、解析2を実施する予定であったが、COVID-19対応のため、妊婦との会話を必要最小限として在院時間を短縮させているため、本研究の説明機会を持てない状況が続いており、研究協力者は10名から増えていない。研究活動が再開でき次第、研究協力者の確保と解析を始める予定である。<解析1.産後うつ病の背景因子の解析>(1)診療録から抜粋可能な情報(母体情報・妊娠経過・分娩経過、家庭における育児環境、児への愛着形成の評価指標、出産直後・産後2週間・産後1ヶ月・産後6ヶ月のEPDS点数)。(2)研究協力者の妊娠36―37週における血清を凍結保存し、産後うつ病群と対照群の血清が収集された段階で、血中オキシトシン濃度、血中コルチゾール濃度を測定して比較し、産後うつ病発症との関連性を解析する。<解析2.分娩6ヶ月後のアンケート調査>1ヶ月健診までに精神科受診の必要性を指摘されなかった研究協力産婦に対し、EPDS、精神科受診状況、育児状況に関する連結可能匿名化(無記名自記式)アンケートを分娩6ヶ月後に郵送で実施し、診療録から抜粋可能な情報、分娩1ヶ月後までのEPDS得点などとの関連性を解析し、産後1ヶ月までの産婦健診で問題なかった産婦の6ヶ月後の状況を解析する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
COVID-19対応のため、妊婦との会話を必要最小限として在院時間を短縮させているため、本研究の説明機会を持てない状況が続いており、研究協力者は10名から増えていない。研究活動が再開でき次第、研究協力者の確保と解析を始める予定であるが、現時点では研究再開の目途が立っていない。
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今後の研究の推進方策 |
現在、COVID-19対応のため、妊婦との会話を必要最小限として在院時間を短縮させているため、本研究を説明する機会を持てない状況が続いており、今後の研究再開の目途が立っていない。口頭でなくても理解可能な説明書を作成し、同意書は説明書を読んでいただいて記載していただくなどの工夫を行う予定である。 研究の同意が得られれば、診療録から抜粋可能な情報(母体情報・妊娠経過・分娩経過、家庭における育児環境、児への愛着形成の評価指標、出産直後・産後2週間・産後1ヶ月・産後6ヶ月のEPDS点数)は、入力可能な時点でデータ収集を終え、産後うつ病群と対照群の比較検討が実施できる準備を進めておく。また、研究協力者の妊娠36―37週における血清の凍結保存も継続し、産後うつ病群と対照群の血清が収集された段階で、血中オキシトシン濃度、血中コルチゾール濃度を測定して比較し、産後うつ病発症との関連性を解析する。研究協力者で1ヶ月健診までに精神科受診の必要性を指摘されなかった研究協力産婦に対し、EPDS、精神科受診状況、育児状況に関する連結可能匿名化(無記名自記式)アンケートを分娩6ヶ月後に郵送で実施し、診療録から抜粋可能な情報、分娩1ヶ月後までの EPDS得点などとの関連性を解析し、産後1ヶ月までの産婦健診で問題なかった産婦の6ヶ月後の状況を解析する。
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次年度使用額が生じた理由 |
(理由)当初計画で見込んだ額よりも安価で研究が遂行できたため。 (使用計画)次年度使用金額はR3年度請求額に組み入れ、消耗品で使用する予定。
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