研究実績の概要 |
MBCTの手法を用いて、更年期女性に対する精神症状の緩和に着目したストレスマネジメントプログラムの開発とその効果の実証を目的とした。方法と結果:1.プログラム開発に当たり、基礎調査の位置づけで更年期女性の健康の特徴をみた。データは、厚生労働大臣に許可を得た平成25年国民生活基礎調査の匿名データを使用した。全データ16, 262のうち、女性8, 505名、40~59歳の女性(n=2, 202)を分析対象とした。42項目の自覚症状のうち最も気になる症状は肩こり115名(15. 9%)、腰痛96名(13. 3%),の順に多かった。このため、プログラムには更年期女性の健康特徴、骨盤底筋体操、マインドフル立位・臥位ムーブメント内に肩や首回し、腰痛予防や改善として牛・猫のポーズ(ヨガ)をプログラム内に取り入れた。 MBCT参加の対象者は、リクルートにて同意が得られた40~59歳にある女性3名。研究期間は同意取得からMBCT介入前調査、MBCT(8週間)、MBCT実施後4週間 計12週間 対象者には、事前面談により健康状態、本プログラム参加の理由・目的、本研究除外基準の再確認、MBCTの意義・目的に対する理解を確認し、全員が参加可能であることを確認した。MBCT効果の評価は、①更年期簡略指数②Five Facet Mindfulness Questionnaire日本語版③GHQ-12④唾液中コルチゾール。唾液の採取時間は、プレテストや先行文献により、起床後30~60分後、就寝付近の1日2回とした。MBCTプログラムは、セッション1~8に分け「気づきと自動操縦」「頭で生活してしまうこと」「散漫な心をまとめる」「嫌悪を見極める、更年期女性の健康について」「ありのままでいる」「考えている内容は必ずしも事実ではない」「自分を大切する」「今後も学びを深める」のテーマで実施した。
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